仕事の依頼が来る! イラストレーターがホームページを作るときのポイント

商業印刷物やWebサイトの記事でのイラストの需要が高まっています。写真よりも具体的に説明できる、直接的なメッセージが伝えられることが理由でしょう。実際、人気のあるイラストレーターは引っ張りだこで、やむを得ず依頼を断ることもあるそうです。

そんな売れっ子イラストレーターの一番の営業ツールは、実はホームページなんです。仕事の依頼が来るホームページにはどんな特徴があるのでしょうか? 早速紹介していきましょう。

作品がシンプルに見やすく配置されている

当然のことですが、作品であるイラストがホームページでも見やすく配置されていることが重要です。Webサイトのデザインに自分らしさを盛り込みたいということなのか、背景に写真やパターンを配置しているホームページを見かけることがありますが、これではイラストが見づらくなってしまいます。なるべくシンプルにするのが鉄則ですね。データがある場合は、そのままアップすればいいですし、立体物の場合は、カメラできれいに撮影して配置します。ポイントは、自分の作品の「ギャラリー」ではなく、仕事に結びつけるための「サンプル」だと考えて構成するということです。

なお仕事で請け負った案件のイラストの場合は、ホームページに掲載する許諾をクライアントに取るようにしましょう。
mozu氏のホームページ
イラストレーターのmozu氏のホームページの「GALLERY」ページ。シンプルなWebデザインがイラストを引き立てています。スライドショーモードも用意されています

見てみたいイラストが探しやすくなっている

イラストを発注したいと考えている人は、必要なイラストに近い作品を探してホームページを訪問しています。イラストの並びにルールがなかったり、年代順といった自分の都合で配置されていると、目的のイラストを探すのが大変ですよね。そこで、イラストはカテゴリー別、あるいはモチーフ別に分類していきましょう。タグを付けて整理するのもいいですね。

こうしておけば、探すほうもラクですし、もしクライアントを訪問して作品を見てもらうときにも、説明がしやすいはずです。

寺西晃氏のホームページ
イラストレーターの寺西晃氏のホームページの「カテゴリー検索」。「雑誌」「人物画」「スポーツ」といったタグで検索することができるので、目的のイラストが容易に探せます

イラストの発注方法が丁寧に紹介されている

イラストの発注は、写真撮影の依頼などに比べて、依頼の仕方が少々難しそうなイメージがあります。どんな要素を伝えればいいのか? 手順はどうなっているのか? 納品形態は? ……などなど、はじめて依頼する場合は結構迷うことがあります。こういった不安を払拭するするため、発注の際に必要な項目は、ホームページでまとめて説明しておくといいでしょう。

できれば、問い合わせフォームのようなページを設け、入力してもらえればきちんと発注ができるような仕組みにしておくとベストです。

オオスキ トモコ氏のホームページ
イラストレーターのオオスキ トモコ氏のホームページの「お仕事の依頼について」のページ。発注する際に押さえておきたい項目が丁寧に紹介されています。入力式フォームも用意されていますね

イラストにきちんと情報が添えられている

イラストレーターは、絵で何かを伝えるのが仕事。作品を紹介するうえで、イラストがポツンとあるだけでは情報が不足しています。仕事に結び付けたいのだったら、きちんと内容を説明するのがいいでしょう。たとえば、どんな依頼に対する仕事なのか、工夫したところはどこなのか、どのようなテクニックを使っているのか、といったことですね。イラストが完成に至る流れがわかれば、イラストを発注する人も、グッと依頼しやすくなるはずです。

たまに、イラストの横にポエムのような文章が添えられているギャラリーページを見かけることがありますが、残念ながら、これでは何も伝わりません。とにかく、Webサイトは仕事のツールだという意識を持つことが重要ですね。

<図版4 https://ahiruyokocho.com/>
仕事の依頼が来る! イラストレーターがホームページを作るときのポイント
イラストレーターのアライヨウコ氏のホームページ。イラストとともに、どんなクライアントのどんな仕事なのかが、わかりやすく説明されています

ブログなど検索キーワードを意識した記事が充実している

検索エンジンが検索するのは、基本的にはテキストです。イラストではありません。そこでブログなどの文字情報が重要となります。日記的内容もいいのですが、仕事に関するキーワードなどを盛り込むことで、イラストレーターを探している人の目にとまりやすくなるでしょう。

また、どんな人なのかがわかるようなブログ記事は、親しみやすさを増し、連絡を取りやすくするといった効果も生み出すでしょう。ポイントは、短い文章でもいいので頻繁に更新することです。きちんと更新されているブログは、仕事もてきぱきとやってくれそうな印象を与えます。

河南好美氏のホームページ
イラストレーターの河南好美氏のホームページの「にっき」のページ。写真やイラストを交えながらの記事となっており、ついつい読んでしまいます。

Web知識がなくてもポートフォリオサイトが作れる

冒頭でも書きましたが、イラストの需要は高まっています。自分の強みやできることをうまくアピールしたホームページを作成すれば、紙のポートフォリオを持って営業に回らずとも、仕事が舞い込むはずです。今回紹介したポイントを参考に、ホームページを作成してみてはいかがでしょう。
ポートフォリオサイトの制作のコツはこちらもご覧ください。

ポートフォリオサイトを自分で作るコツ|掲載内容や初心者におすすめツールも紹介


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  • POINT

  • イラストの発注方法が分からない人向けに、発注から納品までの流れを丁寧に説明しよう
  • 自分の作品を自分都合で見せるのではなく、相手がどう探すかを前提に紹介しよう
  • イラストではなく文字情報で検索してくることを前提に、キーワードを意識して文章作成を

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