デザイナーのオモトです。
「今年はこんなデザインが流行ってる!」とデザイナーから提案されても、「判断に困るな…」って思うこと、ありませんか?流されるまま作り手好みのデザインしてしまうと、ユーザーに響かず、リニューアルしたのに結果がついてこなかったっという事態になりかねません。
今回は、これからWebサイトのリニューアルを考えている方向けに、2022年の日本のWebデザインの「大きなトレンド」をご紹介していきます。
基本的に、「レトロデザインがー…」とか「パララックスが再燃…」などのWebデザインの手法やトレンドは、直近のUX事情の影響を大きく受けますので、そこを踏まえながら傾向をお話ししますね。(ここがわかってると、表面的なトレンドに振り回されなくなりますので!)
この記事では、見た目の話にはあまり踏み込まず、Webデザインが流行る経緯的な部分を主にお話ししていきます。2022年の人気の手法やデザイントレンドはこちらの記事をご覧ください。
【2021年〜2022年】Webデザインのトレンド10選|人気の手法とトレンド予測も解説
また、2021年のWebデザイントレンドをまとめた記事もあります。どのようにWebデザインが推移してきたのか、振り返るためにも併せてご覧ください!
デザイナーが選ぶWebトレンド|マガジンレイアウトなWebデザインまとめ
7つのデザイン手法に見るWebトレンドを分析!オススメの使い方
ホームページのリニューアルのタイミングはいつ?
一般的にWebサイトの耐用年数は平時で3〜5年くらいと言われています。
その理由は3〜5年ほどのスパンで、マーケティング戦略やユーザーニーズ、ユーザビリティ、Web環境を取り巻く技術や環境などが大きく変わるからです。
特に昨今は、コロナ禍を経て、消費への考え方やソーシャルディスタンスやリモートワークなどの生活様式が大きく変わったことにより、人々のWebサイトへの根本的な考え方が変わったとも言われています。
もしコロナ以前に作られたサイトであれば、この機会に見直してみる必要があるかもしれません。
UXとは
「User Experience」を略した言葉です。ユーザーが製品やサービスなどを通して得られる体験を指し、日本語では「顧客体験」とも呼ばれます。Webサイトの閲覧により、ユーザーが感じた印象や体験がUXに当たります。
UXを高めることにより顧客満足度の向上が見込めるため、Webマーケティングにおいて欠かせない要素だと言われています。
2022年のUX事情
では、2022年のUX事情とはどんなものでしょう。コロナ禍を経て、人々が多くの時間をデバイスやアプリと共に過ごすようになったことにより、当たり前になった考え・ことというのが多く存在します。
ここではWebサイトのリニューアルに関係のあることをピックアップして、ご紹介しますね。
①高度なパーソナライゼーション
パーソナライゼーションとは、ユーザー一人一人の属性や行動から情報を提案する手法です。
NetflixやYouTubeのフィードに表示されるオススメ動画、Instagramで見る広告、Amazonの関連商品などがそれにあたります。私たちは、パーソナライズされたユーザー体験に常日頃接しているのです。
こうして人類が進歩したことで、ユーザーはたくさんの情報から自分に合う情報を探す必要がなくなり、ピックアップされた情報の中から、「自分の考えや嗜好に合う企業かどうか」「ストレスなく利用や閲覧していられるか(顧客体験が良いか)」という視点で選択すればいいだけになりました。
高度なパーソナライゼーションへの対策
全方位向けの情報で埋め尽くされたページには、もはや興味を持ってもらえなくなったため、作り手側はターゲットに合わせた情報を見せる必要があります。それには大きく二つのやり方があります。
一つは、ヘッドレスCMSの導入です。ヘッドレスCMSとは、簡単にいうとターゲットごとに情報を勝手に出し分けてくれる高機能なCMSのことです。その点、自作は難しい上デザインの自由度は低く、導入費用も高いのが難点です。
もう一つは、細かなターゲットごとにLPを作る方法です。手間はかかりますが、地道にパーソナライズに対応していく方法です。
ノーコードCMS「BiNDup」なら初心者でもLPを自作でき、低価格でデザインの自由度の高いLPを作成することが可能です。
②スクロールテリングという考え方への急速な変化
昨今のWebサイトは、スクロールテリングという考えを踏まえたサイトに急速に移行しています。
スクロールテリング(Scrollytelling)とは、スクロールするという動作を通じて、物語を読むようにコンテンツが展開されていくこと・体験のことです。また所定の位置にスクロールすると、それがトリガーとなってアニメーションすることを指す場合もあります。
ユーザーはゲームのように、サイトが提供する体験や世界観へ没入することを求めています。
このような新しい体験を実現するためには、クールなデザインを作るだけでなく、共有するストーリーや筋書き、その共有したい相手のことを考えることが必須となりました。
スクロールテリングはまだ初期段階ですが感情に訴える手法なので、歴史的な事柄の共有はもちろん会社のビジョンやミッションの共有や採用募集に適していたりと、様々な可能性を秘めています。
BiNDupでは、ブロックアニメーション機能など、要素に対して簡単にアニメーションをつけることができるので、スクロールテリングなサイトを作るのに最適です。
2022年のWebデザインの大きなトレンドとは
ここまでをまとめると、2022年は、ユーザー側の「自分の考えや嗜好に合う企業かどうか」「ストレスなく利用や閲覧していられるか(顧客体験を重視)」という視点と、「ゲームのように、サイトが提供する体験や世界観へ没入したい」というユーザー心理に寄り添ったデザインが大きなトレンドとなっています。
次項では具体例を紹介していきたいと思います。
①One Pageのサイト
Webサイトは情報が集約されているので複雑になりがちです。そこをあえて情報を絞った1ページでの構成が増えてきています。
これは比較サイトやSNSなどで手軽に多くの情報を手に入れる手段があり、1つの情報に避ける時間が短くなっていることで、ニーズが高まっていると考えられています。
ただし、このようなサイトを導入していいのは十分な情報量が他サイトやSNSで出回っている場合に限るのでは?と私は考えています。
と言うのも基本的に、自社サイト以外での情報も見ているユーザーは「買って失敗したくない」と考えるユーザーです。
このようなデザインを採用する場合、闇雲に情報を減らせば良いと言う事はなく、自社を気に入ってくれそうなユーザーが、どのレベルまで説明すれば安心するのかを検証する必要があります。
②没入感のあるサイト
先ほどのスクロールテリングの流れを受けて、トレンドになっているデザインです。
パララックスや横スクロールのサイトなど、没入感を生み出すデザイン手法として再び脚光を浴びています。
「trainingBOXX」では写真や明るいデザイン、動きから「無理なく続けられる!」と宣伝文句を書かなくても、「初心者でも安全にできる」「みんなで運動すると楽しい」といったこのジムの世界観が伝わりますよね。こうして、ジムの理念や雰囲気に共感した人がジムに集まる・そういう人だけのコミュニティが形成される(友達ができやすくなるので辞めづらい)という理想的な流れができるわけです。
流れるテキストやデザインと一体化したグローバルメニュー・要素がフェードインフェードアウトしたりなどの細かな手法も没入感を演出する細かなポイントになっています。
③写真を使わない表現
3DCGを使った表現や、ヒーローイメージを使わない表現やビッグサイズのタイポグラフィーなどもトレンドしてよく挙げられています。強いコピーを端的に展開することで、広告のように強いインパクトを与えることができます。グラフィックがない時にも、グラフィックと同じぐらいのインパクトを与えれられるので、コロナ渦でそう易々と大人数を集めて写真を撮影できない、デザイナーだけで完結できるというのも流行った理由の一つでしょう。
まとめ
これがトレンドだ!といわれたら、前章のどのカテゴリに属するかどうか、確認して見てください。
一番大事なのは、共有するストーリーや筋書き、その共有したい相手のことを考えるということです!!どんな人が自社やサービスを気に入ってくれそうか、という事を考えたら「どんなデザインがふさわしいか」の答えが見えるはず!
何章か前にもお伝えしましたが、BiNDupでは、スクロールテリング的なサイトも作成できますので、よかったら試して見てくださいね。
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POINT
- Web環境やユーザビリティの観点でもサイトの耐用年数は3〜5年くらい
- 没入感が得られるユーザー心理に寄り添ったデザインが大きなトレンド
- ターゲットごとに訴求内容を変える、パーソナライズした情報提供がポイント