ポートフォリオは、「自分の制作物をまとめたもの」で、クライアントなどに自身の成績や実績を示すときに必要です。
ホームページ作成サービスBiNDupには、フォトグラファーやアーティストなど様々な職種を想定したポートフォリオサイトのテンプレートを揃えています。
この記事では、ポートフォリオサイトをはじめて作る人に向けて、ポートフォリオに掲載すべき内容や作り方のコーツやおすすめのツールまで詳しく解説します。
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ポートフォリオサイトとは?クリエイターがWebサイトを持つべき理由
クリエイターにとってのポートフォリオとは、単なる作品集ではありません。自分のスキル、これまでの実績、そして独自の世界観をひと目で伝えるためのプレゼンテーションツールです。
かつては紙のファイルに作品をまとめるのが一般的でしたが、現在はWebサイトとして公開する「ポートフォリオサイト」が主流となりました。なぜ、フォトグラファーやアーティストがSNSだけでなく、わざわざ自分のサイトを持つべきなのでしょうか。その理由は、情報の資産価値にあります。
SNSだけでは足りない?ポートフォリオサイトが必要な背景
InstagramやX(旧Twitter)などのSNSは、最新の活動をリアルタイムで届けるには非常に優れたツールです。しかし、SNSにはクリエイターにとって以下のような大きな弱点があります。
過去の作品が埋もれてしまう
SNSは情報が流れるフロー型の構成です。投稿が増えるほど、過去の作品はタイムラインの奥底へ沈んでしまいます。
プラットフォームのルールに縛られる
画像の縦横比や容量の制限があったり、広告が勝手に表示されたりと、自分の作品を意図したの状態で見せることが難しい場合があります。
検索性が低い
仕事を依頼したいクライアントが「過去にどんな実績があるか」を調べようとしても、SNSでは目的の情報にたどり着くまでに時間がかかり、機会損失につながります。
「信頼」と「世界観」を伝えるセルフブランディングの核
自分専用のポートフォリオサイトを持つ最大のメリットは、「誰にも邪魔されない自分の空間」を自由に演出できることにあります。
1. プロとしての「信頼」を証明する
独自のドメイン(サイトの住所)を持つサイトがあるだけで、見る人に「この人はプロとして活動している」という安心感を与えます。特に大きなプロジェクトや企業案件では、SNSのアカウントよりも公式サイトの有無が信頼の指標となるケースが少なくありません。
2. 作品にふさわしい「額縁」を自分で選べる
美術館で絵画に合わせた額縁を選ぶように、Webサイトなら背景色、フォント、余白の取り方まで、すべてを作品に合わせてカスタマイズできます。「作品をどう見せたいか」をコントロールすること自体が、セルフブランディングそのものになるのです。
3. 24時間働いてくれる「営業窓口」になる
ポートフォリオサイトは、時間や場所の制約なく、自身の情報を発信し続けます。自己紹介、これまでの経歴、そしてスムーズな問い合わせフォーム。これらが整ったサイトは、「この人に仕事を頼みたい」という気持ちを引き起こし、クライアントを迷わせないための最短ルートになります。
ポートフォリオに載せるべき項目
ポートフォリオはそれぞれによって載せる項目は異なりますが、以下の項目は基本的に掲載したほうがよいでしょう。
自己紹介
自身のプロフィールを記載します。ここでは、自分が伝えたいことよりもクライアントが知りたい情報を重視して掲載します。学歴や資格、自分が歩んだキャリアパスなど、業務上役に立つ経歴をもっていることをアピールしましょう。
BiNDupのポートフォリオテンプレートAgatha Photo|経歴や受賞歴で実績をわかりやすく紹介し、その直下に問合せフォームを設置
作品紹介
今まで制作してきた作品を掲載します。自分の魅力や能力がわかやすい作品を選びましょう。それぞれの作品には、作品説明をつけると丁寧な印象となります。工夫した点やクライアントに喜ばれたところなど、簡潔に書いてみてください。
BiNDupのポートフォリオテンプレートJAZZ PIANIST AYAME|サムネイルを作品の写真にすることでギャラリー風に。詳細はそれぞれのページに掲載するスタイル
ポートフォリオサイトに求められる要素は職業ごとに異なります。それぞれの職業別にポートフォリオサイトのコンテンツ作りのポイントについて解説します。
Webデザイナーのポートフォリオ
Webデザイナーはオリジナリティあるふれる作品はもちろん、コーディング技術が備わっていることが伝わるものを掲載しましょう。デザインでよくこだわっている部分や、具体的な実績も反映するようにすると、よりわかりやすくなります。Webデザイナーの場合、オリジナルのサイト自体をポートフォリオにすると、より説得力が増します。
グラフィックデザイナー・イラストレーターのポートフォリオ
こういった職業の場合、作品の色合いや質感を伝えることが重要です。そのため、実際の作品を再現しやすいPDFファイルや紙で作品を用意するとよいでしょう。見やすいように作品を配置し、プロセスがわかるような文章も掲載するとわかりやすくなります。
UI/UXデザイナーのポートフォリオ
今までの実績や、自身の仕事によりどのような改善がみられたのか、結果を定量的に伝えます。ビフォー、アフターの両方とも掲載すれば、違いがわかりやすいうえ、クライアントに大きなインパクトを与えるでしょう。
CGデザイナーのポートフォリオ
CGデザイナーにも、2次元、3次元さまざま作品があるでしょう。得意なもの1種類にするのではなく、静止画、動画、平面、立体とさまざまな種類を掲載します。ポートフォリオサイトでしたら、動画の掲載も可能です。それぞれの作品に施した工夫も具体的に記載します。
映像制作クリエイターのポートフォリオ
作成した映像をみせるためには、ポートフォリオサイトに掲載、もしくは名刺にQRコードなどを掲載し、YouTubeの自分のチャンネルに誘導するとよいでしょう。どの程度のスキルをもっているのか5段階評価を記載しておくと、クライアントも声をかけやすくなります。
ゲームクリエイター・デザイナーのポートフォリオ
ポートフォリオサイトに自身が作成したゲームを掲載し、クライアントに実際にみてもらいます。担当箇所、開発時間、開発環境、使用言語なども掲載します。
デザイナーは自身が担当したキャラクターのキャプチャ画像などをポートフォリオにまとめるとよいでしょう。
スキルレベル
自分がどの程度のことなら引き受けられるのか、スキルレベルを掲載します。エンジニアの場合は、使用できるツールや言語、使用歴など、具体的に記載しましょう。それぞれどの程度使いこなせるのかのレベルを5段階評価で記載するとわかりやすくなります。
連絡先
クライアントが作品を気に入ったときすぐに連絡をとれるように、自分の連絡先を記載しておきましょう。メールアドレスのほかSNSのアカウントを掲載する場合もあります。SNSで作品を発表している場合は、新たに作品をみてもらえます。
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Webが苦手でも失敗しない!ポートフォリオサイトを構成する5ステップ
いざサイトを作ろうと思っても、「何から手をつければいいのかわからない」と立ち止まってしまう方は少なくありません。しかし、Webの専門知識がなくても、正しい順番で準備を進めれば、迷わずにプロ級のサイトを形にすることができます。
まずは、以下の5つのステップに沿って、あなたのポートフォリオの土台を固めていきましょう。
【1】コンセプトを決める:誰に、どんな自分を見せたいか
もっとも大切なのは「誰に見てほしいサイトなのか」を明確にすることです。ここがブレていると、どれだけデザインが良くても「結局、何ができる人なの?」と思われてしまいます。
まずは、新規の仕事依頼がほしいのか、ファンに作品を購入してほしいのか、あるいは個展やライブへの集客したいのか、ターゲットを絞って目的が何なのかを決めます。
次に、「幻想的な空気感の風景写真」「感情を揺さぶるコンテンポラリーダンス」など、自分の強みを言語化するフレーズを考えてみましょう。これが決まれば、サイト全体の雰囲気(クール、温かい、シンプルなど)が自然と定まります。
【2】素材を準備する:作品画像は「質」にこだわる
ポートフォリオサイトの主役は、言うまでもなく自身の作品です。Webに詳しくなくても、素材のクオリティだけは絶対に妥協してはいけません。
印刷用の重すぎるデータは、サイトの表示速度を遅くし、見る人のストレスになります。見た目の美しさを保ちつつ、Web用の最適化を意識したファイルサイズに調整することが重要です。Web用の画像サイズについて、詳しくは下記の記事をご覧ください。
【3】お手本を探す:憧れのクリエイターの構成を分析
ゼロからデザインを考えるのは大変ですが、「良い見本」を見つけて参考にすることは、Web制作の上達への近道です。同じ職種の第一線で活躍している国内外のクリエイターサイトを覗いてみましょう。作品が何枚並んでいるか、自己紹介はどこに書いてあるかを観察します。
自分がそのサイトを見て「見やすい」「心地よい」と感じたポイントをメモしておき、自分のサイト構成に取り入れましょう。
【4】導線を整える:作品から「問い合わせ」へ迷わせない
「素敵な作品だな」と思った人が、次に取るアクションをスムーズに用意しておくことも重要です。見終わった後に「次は何をすればいいか」を親切に案内することが、成功するポートフォリオの条件です。作品のすぐ近くや、全ページ共通のメニューにお問い合わせボタンを配置しましょう。
サイトで信頼を得た後、日常の活動を見せるためにリアルタイムで発信しているSNSへ誘導するのも効果的です。
【5】更新のしやすさを確認する:新しい実績をすぐ載せられるか
ポートフォリオは、完成した瞬間がゴールではありません。活動を続ける限り、新しい作品や最新の経歴を追加し続ける必要があります。
修正のたびに誰かに依頼しなければならない仕組みでは、次第に更新が滞ってしまいます。自分で更新・修正できる、常に最新の状態に保たれたサイトは、「今、精力的に活動している」という何よりの証明になります。
ノーコードツールでポートフォリオを作る3つのメリット
かつてはWebサイトを作るには、プログラミングやデザインの専門知識が必要でしたが、現在は「ノーコード(コードを書かない)ツール」の登場により、その常識は大きく変わりました。
Webの裏側の仕組みを知らなくても、要素を組み合わせるだけで、誰もがプロ級のポートフォリオを持つことができます。ポートフォリオサイトを作るのにノーコードツールを選ぶべき3つの大きなメリットを見ていきましょう。
コーディング不要。直感的な操作で「理想のデザイン」へ
これまでのWeb制作では、HTMLやCSSといった複雑なコードを記述して画面を構築していました。しかしノーコードツールなら、マウス操作だけで、写真の配置や文字の大きさを自由に変更できます。
技術的なエラーに悩まされる時間を削り、「作品をどう見せるか」というクリエイティブな思考に集中することが可能です。
サーバーやドメインの難しい設定をワンストップで解決
Webサイトを公開するには、本来「サーバー(土地のようなもの)」を借りて、「ドメイン(住所のようなもの)」を取得し、それらを紐付けるという複雑な初期設定が必要です。Webに馴染みのない方にとって、ここが最大の挫折ポイントになることが少なくありません。
BiNDupなどのノーコードツールは、サイト作成から公開、管理までを一括で行える仕組みを整えています。煩わしい契約や設定の手間を省き、最短でポートフォリオサイトを公開することができるのです。
メンテナンスが自分でできるから、常に最新情報を公開できる
クリエイターにとって、ポートフォリオは「生き物」です。新しい作品が完成したり、展示会の予定が決まったりした際、その場ですぐに情報を更新できるスピード感が欠かせません。
外部の制作会社などに更新を依頼すると、その都度コストや数日のタイムラグが発生します。ノーコードなら、自分で作業するためコストがかからず情報の鮮度を保てます。メイン画像を変えたい、自己紹介の文言を整えたい、といった微調整も自分の手で納得いくまで繰り返せます。
ポートフォリオ作成におすすめのサイト作成ツール5選
数あるポートフォリオ作成ツールのなかで、特におすすめのものを5つ紹介します。
BiNDup
BiNDupは、デザイン性の高いテンプレートが豊富に揃っていることが評判の国産のCMSのため、作品の見せ方を重視したいポートフォリオサイトには最適なツールです。
管理画面やサポートもすべて日本語かつノーコードで作成できるため、サイト作りが初めての方でも安心です。直感的な操作によりレイアウトの追加や削除、順番の変更も自由自在でカスタマイズを楽しめます。

Portfoliobox
は、カメラマンやデザイナー、イラストレーターなど、アーティスティックな職業の人におすすめのポートフォリオ作成ツールです。カスタマイズ性が高く、ユニークでオリジナリティあふれるポートフォリオサイトを作成できます。
salon.io
salon.ioは、ドラッグアンドドロップで簡単に作成できるサイト作成ツールです。組み込みが容易にできるため、YouTubeやVimeo、SoundCloudなどに掲載している作品の自動表示も可能です。CGデザイナーや映像制作クリエイターに便利な機能が多いです。
Strikingly
は、クリエイターや起業家からも支持されるWebサイト作成支援ツールです。直接編集によりサイトを作成していくとため、30分もかからずにポートフォリオサイトを作成することもできます。
WordPress
WordPressは、国内外で多くのサイトで使われています。テンプレートが豊富にあり、Webデザイナーでなくてもプロ仕様のレイアウトを使用可能です。ただ、オリジナリティあふれるポートフォリオサイトを作るためには、WordPressのプラグインに関する知識が必要となります。
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ポートフォリオサイトの参考事例
実際にあるポートフォリオサイトを紹介します。自身のサイト作成の参考にしてください。
wonder PHOTO PROJECT
フォトグラファーユニットである「2 color’s nest」のwonder PHOTO PROJECTは、BiNDupで作られたもので、写真や映像作品が掲載されています。「高いカメラである必要はなく、スマホのカメラでも構わない」、「目の前の「wonder」を記録することこそが大切」というコンセプトが明確に伝わります。
UNDERLINE
Webデザイナーである徳田優一氏のUNDERLINEは、アイコンや画像の配置に特徴があり、導線が整っています。迷わずにほしい内容にたどり着けるでしょう。問合せフォームへのボタンもわかりやすく、依頼しやすくなっています。
フクシマナオキ
Webデザイナーであるフクシマナオキ氏のポートフォリオサイトは、1ページ内に作品の一覧がすっきりと配置され、一目でどのような作品を作っているのかわかります。ポートフォリオサイト自体がハイセンスで洗練されているため、Webデザイナーとしての実力が感じられるでしょう。
TAIKI KATO
デザイナーである加藤タイキ氏のポートフォリオサイト<は、実績である「WORKS」をトップページに配置し、どのような作品があるのか積極的にアピールしているポートフォリオサイトです。掲載されている作品数が豊富で、クライアントは安心感を得られるでしょう。
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本格的なポートフォリオサイトが作れるBiNDup
ポートフォリオは自身の作品をまとめ、クライアントに自身の力をアピールするために必要なものです。ポートフォリオサイトであれば、動画や実際に作成したWebサイトなどを掲載できます。ポートフォリオ作成ツールなどを活用すれば、初心者でも洗練されたポートフォリオサイトを作成可能です。
サイト作成ツールであるBiNDupは国産CMSのため、日本語表示で直感的に操作できます。有料コースには専用サポートを用意しているので、初めてポートフォリオサイトを作る人も安心です。
業種ごとにおすすめのコンテンツで構成したポートフォリオサイト向けのテンプレートも豊富で、独自のデザインを実現できる自由なカスタマイズも可能です。ぜひ試してみてください。
BiNDupのポートフォリオサイト向けの新作テンプレートTSUBAME Ikebana
POINT
- ポートフォリオサイトはクライアントが知りたい情報を掲載し問合せの導線を重視する
- 実績の掲載やスキルレベルは5段階評価で表すなど説得力ある材料でアピール
- ポートフォリオサイトに適した作成ツールを使うとクオリティーの高いサイトが簡単に作れる