鹿児島県で業務用酒を販売する「さつまゑびす堂」は、公式サイトはあったものの10年間ほとんど更新していなかった状態から、2019年1月にホームページ制作サービスの「BiNDup」でサイトをリニューアル。結果、前年比10%アップと新規顧客の獲得に成功していると言います。
同社の取締役でありサイトを運用している末広栄二さんに、顧客獲得のために実践したことやその反響を伺いました。
リニューアルの経緯は前半の記事をご参照ください。
話を伺ったのは、株式会社薩摩恵比寿堂 取締役 末広栄二氏
営業担当が一番驚いた、ポップアップの新規獲得効果
軽い気持ちで始めたサンプル依頼のバナーが大当たり
集客のためにどのような施策を行いましたか?
末広氏 「マーケティングの年間計画はあるのですが、この機能使ったことないからやってみようという軽い気持ちで試したのが、ポップアップのバナー表示です。これが大当たりになりました。
弊社のお酒は、飲食店がオリジナルラベルで販売できることが特長なのですが、サンプル依頼を1000円で受け付けますというバナーを、主力商品の焼酎の商品紹介ページに導入したところ、すぐに申込みがありました。」
末広氏 「これは、営業の担当者が一番驚いています。店舗に電話をかけて、オリジナルラベルで販売できる焼酎の利点を説明して、新規の1件を取ることが、どれだけ難しいかをわかっていますから。ホームページなら人が説明しなくても興味を持ったら勝手に申し込んでくれます。
ブログ機能で公開しているレシピを営業担当者が活用してくれるようになったことと同様に、ホームページが何の役に立つのかを実感してもらえていない人に、商売につながることを知ってもらえたのは大きな収穫となりました。」
バナーからフォーム直結だから機会損失にならない
フォームの作成も管理も簡単だから複数作って使い分けています
具体的にどのように活用されているのでしょうか?
末広氏 「キャンペーンなどはバナーからランディングページに飛ばすこともありますが、1000円サンプルは、ポップアップでフォームが開く仕様にしています。バナーがフォームに直結だから機会損失を作らなくて済むのがいいですね。それと、BiNDのフォーム機能は、画像を投稿ができるのが便利です。オリジナルラベルを作るため、申込者にはロゴを送ってもらう必要があるのですが、フォームからデータを送れるため、別途メールでやり取りする手間が省けます。」
末広氏 「気をよくして、日本酒・ウイスキー・ワインなど、全部の商品ページにサンプル依頼のバナーを貼っています。もちろんそれぞれ違うフォームを作って運用しています。フォームは項目の追加や削除、複製も、申込みがあった際にそれぞれ違う担当者にメールを自動送信することもでき、管理も簡単。こんなに効果が出るなら、もっと早くやっていればよかったです。」
顧客獲得だけでなく、手間も省けるフォーム機能
SNSやLINEの活用してリピーター獲得を狙える
リニューアル後一番よかったことは何ですか?
末広氏 「サイトをリニューアルしてホームページを活用するようになって1番反響が合ったのは、単純な話なのですが、お問い合わせフォームができたことでした。というのもこれまでは発注内容を電話でヒアリングして自分で打ち込んでいたためです。今は、リンクを開いてもらってここに書いてねと伝えればいいので、手間が減ったと感謝されました。」
末広氏 「また、リピーターのお客様への施策もこれまでは電話以外は手紙しかなかったので、SNSやLINEでこんなキャンペーンをやっていますと、気軽に案内できるようになったことも変わった点です。ここをみてフォームで申込んでくださいとキャンペーンを対象者に連絡すればいい。またSNSなら、電話では広げることのできない、電話の相手のその先にもつなげることができるのも魅力ですね。」
ECツールはいろいろと試して試行錯誤しています
BiNDカートも使ってますが、外部サービスと連携できるのがいい
オンラインショッピングの運用は何を使用しているのですか?
末広氏 「ECツールは各社それぞれ特徴が違うので、いろいろ使って試している最中です。カラーミーショップ、BASE、Bカート。BiNDカートも活用しています。
カラーミーショップはAmazon Payが使えるところがいいですね。BiNDは、純正のカート機能だけではなくて、ほかのサイトやサービスと連携できるところが、個人的に便利だなと思います。自分で目的に合わせてツールを選べる。選択肢があるというのがいいですね。」
半年で新規顧客の獲得が10%アップ
CMSを使ったサイトの活性化やポップアップバナー、フォームの活用で新規顧客を獲得
リニューアル後、変化した数値はありますか?
末広氏 「サイトリニューアル後半年で新規顧客の獲得が10%アップしました。さまざまな要因が考えられますが、先ほどお話しした各種キャンペーンバナーからの顧客情報の獲得も理由のひとつです。ブログを使ったコンテンツマーケティングの展開はまだまだこれからですが、サイト流入では数字が出始めています。サイトの活用は、これまで対店舗というBTOBのビジネスばかりだったところを、対一般消費者向けのBTOCに変えていくための手段のひとつです。」
末広氏 「会社内では、一般販売すると値崩れしてしまうのではないかという心配から、これまで全然一般販売をしてきませんでしたが、Amazonでの販売なども始めていて、むしろ定価よりも高めの価格設定なのに売れているんです。いい商材であればきちんと告知をしていくことで売れることを実証して、これからももっと社内のメンバーと協力しつつサイトを盛り上げて行きたいです。」
POINT
- ポップアップバナーは営業マンに匹敵するほど新規顧客の獲得に貢献
- データを投稿できるフォーム機能のおかげで注文時の手間を省ける
- 電話での営業は1対1だが、SNSだとお客さんからお客さんに繋がるのが魅力