美容室やネイルサロン探しといえば、現状ホットペッパービューティーの独占市場となっています。高額な広告費をフルに活用しなければと、そちらに注力するため、せっかく作ったホームページは更新されないままになっていませんか?
美容業界に限ったことではありませんが、「更新」は自社サイトを活性化させる重要なポイントです。そこで、なるべくスタッフの負担にならないように、空いた時間を使ってサっと更新できるWebサイトの作り方を探ります。
オウンドメディアはなぜ必要か
新規顧客開拓には、美容系ポータルサイトの利用が最も手っ取り早く効果が出せる方法ですが、ポータルサイトを通じて訪れる新規のお客さんの中には、初回(~2、3回目まで)限定クーポン目当ての人も一定数いると言われています。クーポン目当てのお客さんは、まずリピーターにはなりません。
また、ポータルサイトの利用料には、いくつかのランクがあるものの、お客さんの獲得には、掲載順位を上げるために高い掲載費がかかってしまうのが現実です。そうして来てくれたお客さんが、クーポン期間が終わったら別のお店に流れてしまう負のループは、そろそろ見直すタイミングかもしれません。
ショップカード代りのオウンドメディア
日本各地からお客さんが集まるようなカリスマスタイリストを擁する人気店や全国展開の有名チェーン店ならいざ知らず、確かな技術で頼れる地元の美容室や、学校や仕事の帰りに気軽に立ち寄れるネイルサロンといったように、地域密着型のお店として展開しているのなら、信頼できるご近所さんやママ友のクチコミに勝るものはありません。
そのとき、必要になるのがオウンドメディアです。オウンドメディアとは、そのお店のこだわりやお客様に役立つ情報を掲載することで広告費を使わずWeb集客する、最近ではスタンダードな手法です。オウンドメディアというと難しく聞こえますが、集客を目的に運用するブログと思ってみて下さい。
「ここ、いいわよ」とLINEする際に、一緒に送信するURLがあるのとないのとでは大違いですし、サイトを見たときにお店の姿勢やスタッフのテクニックが伝わるコンテンツが充実していれば行ってみたくなりますよね。マスを狙う広告に比べ集客数には限りがありますが、その分お店自体を好きになってもらえればリピーター率は上がることが期待できます。
Uncerem:シングルページのサイトは、店内の写真を使って雰囲気のあるデザインに仕上がっています。ブログではお勧めのヘアケア商品などを積極的に紹介。Twitterに投稿した営業時間のお知らせなどもトップページに表示される仕組みです。
SNSからの落とし込み先としても
近年、美容系ポータルと人気を二分する集客メディアといえば、Instagramです。お店のアカウントはもちろん、ヘアスタイリストさんやネイリスト個人のアカウントも多く見かけます。10代後半~30代ぐらいの女性をターゲットにする場合に、最新のトレンドやスタイリング技術をアピールできる効果的なメディアと言えるでしょう。その際の落とし込み先として、お店のURLの記載はマストです。
・ポータルサイトを利用するときのメリット・デメリットとは?
更新しやすいサイトを構築する
今回美容系のWebサイトをいろいろ見ていて残念に思ったのは、ひとつひとつのパーツにもこだわったクオリティの高いデザインなのに、公開時に投稿したと思われる2、3件のお知らせ記事を最後に更新が止まっているサイトの多さでした。
カッチリ作り込んだサイトほど、更新の難易度が上がります。サイト運用初心者にとっては、尚更でしょう。
CMSを活用する
そんなときに利用したいのが、CMS(Content Management System=コンテンツ管理システム)を使ったサイト構築です。WordPressなどのブログエンジンや、BiNDupやJimdo、WIXなどのホームページ作成サービスなどがそれに当たります。
CMSを利用することで、夏期休暇や年末年始の営業時間など、お客様に伝えたいお知らせをWebブラウザからサクっと更新出来るだけでなく、新着更新記事としてサイトのトップページに自動で掲載することも可能です。
Annabel Lee:都内2か所に店舗を構えるネイルサロンのホームページは、WordPressを使って作成されています。新作デザインをNewsの記事として不定期に更新しています。
スマホから記事を更新する
BiNDupにも美容室やネイルサロンを想定したテンプレートが用意されているので、スタイリッシュで、目を惹くレスポンシブ対応のサイトが手軽に作れます。また、サイト内にブログが構築できるBiND Pressを使えば、お知らせなどのニュース記事を手が空いた時に、パソコンからもスマホからも更新できるのが大きなポイントです。
・その他、参考記事
まずはSNSから始めよう
そうは言っても、今からCMSを導入するとなると、それなりの知識は必要になります。もともと素地がある人はともかく、Web初心者にはまだまだ敷居が高い……という場合は、SNSから始めてみてはどうでしょうか。
Instagramはビジネスアカウントを活用する
前述の通り、ヘアスタイリストさんやネイリストさんのインスタ利用率は半端ありません。ターゲットをインスタクラスタに絞るなら、Instagramを使わない手はないでしょう。
お店のアカウントを作る場合は、業種や連絡先がわかりやすく、プロフィールを見た人が問い合わせしやすい構造のビジネスプロフィールがオススメです。一方、スタイリストが個人のアカウントでファンを増やすことも、お店にとってメリットになります。
Instagramに投稿した写真を自社サイトに表示されるように設定しておけば、インスタに投稿するだけで、サイトのギャラリーが更新されて一石二鳥です。
Plume:不思議かわいいアニメーションが印象的な京都の美容室のHPです。トップページにInstagramの写真を読み込んでいます。
SNSを使い分ける
美容系サロンと相性がいいInstagramですが、臨時休業や「本日2時台に空きがあります」といったリアルタイムのお知らせはTwitter、イベントのお知らせや参加者を募る場合はFacebookといったように、複数のSNSを使い分ければ完璧です。
また、それらの投稿をWebサイトのトップページに反映させるだけでも、アクティブな印象を持たせることができます。
敢えて記事では触れませんでしたが、オウンドメディアとしてのWebサイトは、PCでもスマホでも無理なく閲覧できるレスポンシブ対応が基本です。特にInstagramからの流入はほとんどがスマホと考えていいでしょう。必要な情報がきちんと伝わるようなサイト作りを心がけましょう。
BiNDupでオウンドメディアを作ってみる
POINT
- ポータルでの集客は即効性があってもクーポン目的なのでリピーターになりにくい
- 脱広告を狙うなら、自社でオウンドメディアを運用しよう
- 更新性を考えたらCMSの導入がおすすめ。そのときスマホ対応は必須