資格取得者の増加に伴い、士業のホームページもただ開設していればよい時代は過ぎ、年々競争環境が厳しくなってきています。そこでビジネスサイトを多く手掛ける専門家に詳しく聞いた、士業のホームページは今、何に気を付けてサイトを作るべきかを連載でお届けします。
今回は、士業ホームページのアピールポイントの変化と顧客を作るホームページにするための「問題解決力」のアピール方法を解説します。
▼前回までの記事
士業ホームページのアピールポイントの変化
弁護士、公認会計士、税理士、司法書士、社会保険労務士、弁理士、不動産鑑定士、中小企業診断士、行政書士などの士業がホームページを持つことは、もはや当たり前の時代である。税理士を例にすると、2000年には約6万4000人だった登録者数が、2018年には約7万7000人にまで増加している。士業の競争環境は年々厳しくなっているといってよい。
そこでまずは、近年の士業ホームページのあり方の変化を、あらためて認識しておきたい。具体的には、安心感をアピールするだけでは足りず、”問題解決にまで踏み込んだアピール”が必要となった点である。
たとえば数年前まで、士業ホームページのマジックワードは「安心」「信頼」「気軽」「パートナー」などであった。しかし、最近では対象となる顧客の「問題解決」に重きをおいたキャッチコピーやコンテンツが重視されることを覚えておきたい。
士業ホームページのアピールポイントの変化
数年前まで
- お客さまを大切にします
- 気軽に相談できる事務所です
- みなさまに安心を提供することが、私たちの使命です
- パートナーとして長いお付き合いを
- さまざまなニーズに対応します
最近
- 相続税対策を得意にしている事務所です
- 会社設立に関することなら、おまかせください
- セクハラ・パワハラ問題の解決には、早めの対処が肝心です
- 介護事業の労務管理や人事制度の実績多数
- 代替わり・事業継承後の中小企業を支援します
会社や店舗を経営していないかぎり、多くの消費者にとって士業は縁遠いものである。その道の専門家に依頼しないと解決できない問題にぶつかってはじめて、士業に頼ることになる。したがって、消費者に「うちの事務所では、どのような問題を解決できるのか」を明確に伝えることが大切である。
このことは、検索エンジンからの集客、つまり、SEO(検索エンジン最適化)にもつながる。多くの消費者が、「相続税 対策」「離婚 相談」といった問題解決に直結するキーワードで検索するため、こういった検索ニーズとマッチしているからである。
もちろん、層の厚い士業法人であれば、サービスを幅広く提供できるため、「総合力」をアピールすることが正解かもしれない。それでも、規模の大きな法人顧客の獲得にフォーカスしたり、スタッフのリソース状況などによって強調するサービスを変えたり、といった工夫ができるだろう。「何でもできます」という見せ方が望ましくないことは、多くの士業ホームページに当てはまるのである。
士業ホームページの例:ベンチャーパートナーズ総合会計事務所
秀逸な士業ホームページをピックアップ
HTMLなどの知識が要らず自社でのサイト運用を可能にする「BiNDup」は、多くのスモールビジネスに支持されている。実際にBiNDで作成された秀逸なホームページを紹介する。
士業向けのテンプレートが充実したホームページ作成ツール
ホームページ作成サービス「BiNDup」は、士業向けのテンプレートが充実しており、カスタマイズも得意なので納得のいくサイトが作れます。Webフォントも豊富でサイトのイメージに合わせて使えるのも魅力。初年度無料のコースもあるので、ぜひ使ってみてください。
※Ascii.jpより転載。一部の内容を変更しています。
POINT
- 資格取得者が増えて、士業のホームページも差別化が必須
- 多くが「相続税 対策」「離婚 相談」といった問題解決に直結するキーワードで検索
- 「どのような問題を解決できるのか」を明確に伝えることが大切