低予算案件でも利益を作れるCMS。Web制作会社がBiNDを選ぶ理由
低予算のWeb制作案件も取りこぼすことなく受注!
少人数のWeb制作会社は人手不足のため低予算の案件を請けにくく、依頼がきても取りこぼしとなってしまいがちです。
株式会社オーバープラスさんは、Web制作ツールの「BiNDup」を活用することで、ワイヤーフレームなどのドキュメントづくりにかける時間と手間を省いて制作期間を短縮し、低予算のWeb制作案件も取りこぼすことなく受注することに成功しています。「BiNDup」を選んだ理由とWeb制作会社にとって使いやすいCMSツールについて、お話を伺いました。
低予算案件のツールを探していてBiNDに出会った
限られた人数で様々な受注案件に対応するために工夫していることはありますか?
柏森さん――現在、当社は4名体制で行っています。社内スタッフとして営業とディレクター、デザイナーといった役割で動いており、案件に応じてパートナーであるコーダーやプログラマなどをアサインしてプロジェクトチームを構成しています。従来は大手のお客様案件を受注することが多く、それなりの予算規模を想定した開発体制でしたので、低予算案件をお請けしにくい体制だったのです。要するに、中小規模の案件の取りこぼしていたということです。そこで、低予算の案件にも対応できる体制を作りたいと考えていました。そして、その体制に見合ったツールを探していたところ、BiNDに出会ったという感じです。
岩城さん――BiNDであれば、ソースコードを書く必要がなくその分の作業短縮ができるのがメリットなのと、また昨今クライアントニーズの高いSSLサービスに対応しているサービスだったことも評価できました。
BiNDでの提案はクライアントの意思決定が早く受注角度が高い
新たな低予算案件モデルのツールとしてBiNDを選ばれた理由は何でしょうか。
柏森さん――重要なポイントは仕事の取り方を変えることができるという点ですね。先ほども申し上げたとおり、従来はある程度の予算規模の案件を受注するための体制でした。いわゆるヒアリングによる要件定義に始まり、ワイヤーフレームやデザインをご提案してから設計、実装という工程を経るといったウォーターフォール的な流れでしたが、BiNDを利用した場合は、ヒアリング後に見積を出すタイミングでトップページと数ページ分を構築し、お客様に実際のWebサイトを見ていただくことができます。
岩城さん――中小規模の案件では、クライアントのWebリテラシーが低いケースも多いです。そのようなクライアントに対してワイヤーフレームなどで説明しても理解しづらいわけです。むしろ、実際に動作するWebページを見ていただき、これを作るにはこれくらいの金額になる、と説明した方がクライアントの理解も早い。制作する側としても、ワイヤーフレームなどのドキュメントを作る時間を割愛できる分、コストも納期も抑えることができます。
柏森さん――低予算案件の場合、予算ありきで始まることが多く、たとえば「10万円という予算であればこういうものができます」と、BiNDで実際に動作するWebサイトをお見せすることで、クライアントの意思決定も早まる。実際、BiNDを利用した新しいモデルでは受注角度は確実に高まっています。同時に低予算を実現するには当然作業工程の圧縮が必要です。BiNDであれば、要件定義などを必要とするWordPressのようなCMSと比較しておそらく2カ月程度は短縮できると考えています。
安心・安全の常時SSLに対応、フォームやカートも標準装備
制作工数を減らす以外にBiNDだから実現できている点などはありますか。
岩城さん――見積の段階から、実際にWebサイトを構築してクライアントに見せることができるのは、BiNDに組み込まれているテンプレートのクオリティの高さがあるこそです。ヒアリングで得た情報をもとに、クライアントのニーズに沿ったテンプレートを選ぶことで、30分から1時間程度の工数でサンプルサイトを作れます。ビジュアルデザインとしてのクオリティの高さだけでなく、Webならではの機能がすでに実装されていることで、動きのあるWebサイトとしてお客様に実体験していただける。これは、ワイヤーフレームやデザインデータなどのドキュメントベースでは想像できないというクライアントに対してはかなり有効で、なおかつ相当な工数削減になるわけです。
柏森さん――冒頭にも触れましたが、BiNDクラウドであればSSLへの対応も容易に行える点もいいですよね。昨年あたりからSSL対応がGoogleの検索に影響があるという話が出てきて、SSLにきちんと対応したサービスをやろうと考えていたこともあります。低予算のWeb案件にはフィットすると思いますね。
他にも、フォーム機能の「Smooth Contact」やEコマース用の「BiNDカート」も重宝します。中小規模のクライアントといっても、業種業態はさまざまで、問い合わせやアンケートなどのフォーム機能が必要だったり、簡易なショップ機能が必要だったりします。案件ごとに異なるニーズに対して、BiNDだけで対応できるという点は大きなメリットです。
岩城さん――以前であれば、フォームを利用したページは少し複雑な条件が必要となると、バックヤードシステム側のプログラムで対応しなくてはならず、クライアントに対してデザインやコーディングとは別のコストを要求せざるを得なかったんですよね。BiNDのSmooth Contactは高機能で、複雑な条件設定がGUI操作だけでできるのはすごいですね。フォームを追加したいという要件に対しても、応えやすくなったと言えます。
Webサイトの制作や運用を通じて、クライアントの要求も増えたりします。たとえば、アンケートを採った結果、そのリターンをWebに反映したいとか。そういったニーズに応えやすいということは、BiNDを使うことでWebサイト構築後のコンサル的な仕事の広がりも生み出していると言えると思います。
柏森さん――BiNDカートに関しても、商品点数が膨大な専用Eコマースサイトとなれば話は別ですが、中小規模の案件であれば十分に対応できますし、たとえばランディングページ的にキャンペーンに絡めた単品の商品販売とか、さらにそれにABテストを実施するといったニーズにもスムースに応えることができますよね。要するにアイデア次第で、BiNDはいろいろと使いこなせると思うんです。
岩城さん――制作側のメリットもいろいろありますね。ハイクオリティなデザインと機能性を確保しながら、HTML構造の最適化が担保されているとか。SEOアシスタントもそのひとつで、人手による作業ではどうしても見落としがちですが、システム側でチェックしてくれて視覚的に確認できるのはありがたいです。BiND10で導入された画像サイズの最適化処理もいいですね。今は、Google検索などでも転送速度や帯域量などが評価対象になっているので。
国産の安心感とデザインを犠牲にしない使い勝手
オーバープラスさんにとって、クライアントワークとしてのBiNDの魅力とは。
岩城さん――BiNDが国産ソフトだという点ですね。安心感があります。ローカライズされたCMSなどと違い、日本語としての文法で考えられているソフトだと感じるんです。サポートも安心ですし、使い勝手という意味でも違和感なく使えるというのは、やはり国産ならではという感じがします。それと、デジタルステージさんのデザインへのこだわりというか、設計思想が好きですね。他のCMSはやはりシステムが優先されて、デザインはある程度犠牲になっていると思います。それに対してBiNDは視覚的なデザインにこだわっている。BiNDを使っていると、自分がイメージした表現に近いデザインを素早く再現できます。コーディングという工程を省いてデザインに直結できるため、デザインワークに集中できると思います。
柏森さん――繰り返しになりますが、低予算での案件も取りやすくなった点が最大の魅力です。低予算案件市場はレッドオーシャンであって、そこにどう立ち向かうかを考えたとき、「安かろう悪かろう」という仕事ではダメです。低コストであっても、ここまでのレベルに持っていけますよ!と提案する必要があるわけです。当社のビジネスモデルは、BiNDのビジネスパートナーというサービスを基軸にしています。ビジネスパートナーでは、専門の営業担当を付けていただけるので、BiNDのサポートだけでなく、ビジネスを展開するうえでの支援を受けることもできます。当面は1,000件を目標として展開していて、近い将来的には専門チーム化も想定しています。BiNDはOEM提供もされているので、自社のWeb構築・運用の新しいビジネスモデルとして展開していきたいと考えています。
【Profile】株式会社オーバープラス
http://www.overplus.co.jp/
インターネットにおけるクリエイティブの可能性を日々追求し、あらゆるクリエイティブ(創造)を行うことで、見えてくる価値を生み出すことを使命に、Webサイト構築などのサービスを提供。バックヤードシステム開発も含めた、さまざまな規模のWeb案件をこなしている。
※「MdN Design Interactive」2017年11月27日公開編集記事より転載。一部、記事内容の変更を行っています
(テキスト:久保靖資、撮影:佐藤弘樹)
POINT
- BiNDはコストも納期も抑えられるので低予算案件でも生産性をよくビジネスできる
- BiNDを使った提案はクライアントの意思決定が早く、受注角度が高い
- 常時SSL対応でフォームやカートも標準装備されているので低予算でも提供可能に