すべてのビジネスにとって、自社の製品やサービスを潜在的な顧客に知ってもらうことは業務拡大のための重要なステップです。
今回は、なるべく予算や時間を抑えたいスモールビジネスにおすすめの、自社やショップの存在を広く告知し、ランディングページへと誘導するWeb広告や、欲しいという気持ちをその場で購買につなげるSNSのショッピング機能についてご紹介します。
→おしゃれなLPやコンテンツページがノーコードで作れるBiNDupを30日間無料体験
スモールビジネスのオンライン化の課題と解決法
現代のビジネスにおいて、コンテンツマーケティングを進める上でSNSやメールなども活用されますが、最終的にはWebサイトによってブランドに忠実な顧客が生まれるといって過言ではありません。
BiNDupのようなノーコードの制作ツールによって個人でもプロ並みのサイト構築・運営が可能となった今では、スモールビジネスでも自社内でビジネス向けのWebサイトを作成できるようになりました。
しかし、商品やサービスをいかに潜在顧客の人々に知ってもらうかという告知・広告の課題において、資金的な余裕のある企業では大規模な宣伝活動ができるかもしれませんが、予算や時間の限られるスモールビジネスではコストパフォーマンスに優れた手法を採ることが求められます。
そうした手法の代表格が、Googleのショッピング広告と各種SNSが整備しつつあるショッピング機能です。
検索連動型広告とショッピング広告の違い
まず、Googleの検索ページには、入力したキーワードと関連性の高い広告が検索結果とともに表示されます。実際には、この種の広告には大きくわけて2種類があり、リスティング広告とも呼ばれる通常の検索連動型広告(=検索広告)はテキストのみの掲載ですが、ショッピング広告は商品やサービスに関連する写真などのイメージが価格とともに掲載されます。そのため、ショッピング広告のほうが消費者にとって訴求ポイントを把握しやすく、売上につながる確率も高いといえます。
しかも、検索広告のリンク先は検索ワードのカテゴリーに当てはまる1つの商品もしくは商品カテゴリーページのみですが、ショッピング広告では複数の商品を登録して表示させることができるため、露出も増えて、より多くのクリックを期待できるのです。
検索広告よりメリットの大きいGoogleショッピング広告
それでは、Googleショッピング広告のメリットについてもう少し詳しく解説していきましょう。
手数料もクリック課金もなしで始められる
検索広告は有料サービスで、クリックされることでGoogleが報酬を得ますが、ショッピング広告の場合には有料と無料のものから選べます。
「無料リスティング」とも呼ばれる、無料のショッピング広告の場合には、掲載時の手数料もなければ、クリックによる課金もありません。そのような選択肢も選べるショッピング広告は、スモールビジネスでも負担がなく利用しやすいというわけなのです。
有料のショッピング広告はクリックによる課金があり、入札価格によって表示頻度が決まりますが、検索広告よりも上の目立つ場所に表示さます。
検索広告のようなジャンルやキーワードとの連動ではないため、より具体的な目的を持って検索を行う消費者に利用される傾向があります。さらに、ショッピング広告の表示場所には、基本となる検索画面に加えて、ショッピングタブや画像タブ内、Google Map、あるいはGoogle検索の外部パートナーサイト上も含まれるため、消費者の目に触れる機会もそれだけ多いのです。
また、無料のショッピング広告は、検索ページのショッピングタブの遷移先に表示されます。ここでも有料のショッピング広告が上に表示されますが、このページ自体が目的を持った消費者によって閲覧されるため、無料枠でもある程度しっかり見てもらえると考えられるでしょう。
さらに、無料枠で掲載した多くの商品の中から、特に売れ行きのよいものを有料枠に移行するという合わせ技も、広告のコストパフォーマンスを上げるために有効です。Googleの公式資料によれば、こうした組み合わせによって平均クリック数が50%以上、平均インプレッション数が100%以上増加したとの報告もあります。
→おしゃれなLPやコンテンツページがノーコードで作れるBiNDupを30日間無料体験
Googleショッピング広告の始め方
1.Googleアカウントで広告IDを取得
まず、必要なのはGoogleのアカウントです。これは検索機能やYouTubeを利用するうえで、すでに取得されている方も多いと思いますが、なければ取得してください。
次に、Googleの広告アカウントに登録して、広告IDを取得します。この広告IDは、アカウントをショッピング広告と連携させるために必要なものです。
2.Google Merchant Centerに登録
続いて、Google Merchant Centerに登録します。この登録作業は、検索広告の場合には必要ありませんが、ショッピング広告では、Google Merchant Centerが商品情報を管理するためのツールとして機能するので、必須のステップです。登録情報は、ショップ名や連絡先、公式サイトのURL、実店舗の有無など基本的なもので、後から変更もできます。
そして、先ほどの広告IDをGoogle Merchant Centerの管理画面のアカウントのリンクで入力し、Google広告側での承認を待って連携の完了です。
3.商品情報を登録し、ECサイトにリンク
あとは、Merchant Centerのアカウントに対して販売したい商品の情報を登録。有料広告の場合には、Google広告の管理画面からショッピングキャンペーンを追加して、入札や予算に関する情報を設定します。なお、金融商品やチケット類、電子書籍、不動産などは、ショッピング広告で扱うことができません。
実際の販売は、Googleではなく、自社のECサイト、サードパーティによるECサービス上で行われるため、自社に適切な販売ページなどがなければ、GoogleのパートナーとなっているShopifyなどのECサービスに商品を登録して、そことリンクする形になります。
→おしゃれなLPやコンテンツページがノーコードで作れるBiNDupを30日間無料体験
SNSの収益化システムの動向
Googleのショッピング広告とともに、スモールビジネスとして押さえておきたいものが、SNSを利用した収益化です。
SNSの多くは今ショッピング機能に力を入れ始めています。SNS内での検索によって欲しいものが買えたり、投稿された商品を買いたいという欲求がその場で満たされることで、売上につながることが期待されています。今注目されている各種SNSのショッピング機能をご紹介します。
Instagramショップ
若い世代ではGoogleよりもトレンド商品の検索などに利用される率が高いとされるInstagramでは、同じMeta傘下のFacebookとともにショッピング機能を充実させてきました。
どちらも、商品登録はFacebook内で行いますが、Instagramアプリでは、画面下のバッグ型のアイコンから専用のショップページを呼び出し、検索してアイテムを選ぶと自社のWebサイトやECサイトにジャンプして購入できるようになっています。ターゲットが若者の場合には、Instagramのショッピング機能が有効といえるでしょう。
詳しくは、上記のリンク先のページや、公式の「Instagramショッピングを使って目的の顧客にリーチする」を参照してください。
→おしゃれなLPやコンテンツページがノーコードで作れるBiNDupを30日間無料体験
LINEショッピング
メッセージングサービスとして定着しているLINEもショッピング機能を充実させていて、ホームページの「サービス」セクションにある「LINEショッピング」からショップページを呼び出すことができます。
LINEショッピングの大きな特徴は、購入者がLINEポイントの還元を受けられる点と、商品の検索だけでなく画面上で比較もできるという点です。
すでに600店舗以上のショップが計4億点を超える商品を掲載しており、それだけに、商品の魅力や価格競争力を求められますが、日本人に馴染みが深く、約4200万人の公式アカウント友達数にリーチできる魅力は大きいといえるでしょう。*1
詳しくは、LINEショッピングのサービス概要ページを参照してください。
*1=利用実態のデータは2021年12月時点のもの
YouTube ショッピング
動画共有系のSNSとして圧倒的な人気を誇るYouTubeも、ショッピング機能を実装してきています。YouTuberが企業の委託を受けて商品の紹介を行なっているケースも多いため、それらの動画ページから直接ショッピングができれば便利そうですが、実際にはまだあまり採用例がないようです。
1つには、YouTubeの公式のショッピング説明ページにも書かれているように、ショッピング機能を利用するための資格条件が厳しいこともあるでしょう。
たとえば、「チャンネル登録者数が 20,000 人を超えている」、「音楽チャンネル、公式アーティスト チャンネルではない、または音楽パートナーに関連付けられていない」、「チャンネルの対象視聴者が子ども向けに設定されておらず、子ども向けに設定された動画の数が多くない」などの条件を満たすことが必要です。
サンプル画面は過去にスポット的に採用していたYouTuberのもので、ECサイトへのリンクボタンや購入ボタンが表示され、その場から直接帰るようになっていましたが、今は割愛されています。
理由としては、動画の説明部分に販売サイトのリンクを貼ることができるため、あえて手数料を取られるショッピング機能を利用する意味が薄いことが考えられますが、YouTubeでもInstagramのように投稿内にリンクを貼れないようにしていくのかどうかが注目されるところです。
加えて、最近になって資格条件に「ブラジル、インド、英国、または米国を拠点にしている」という項目が加わったため、海外を拠点に日本語で配信しているようなチャンネルでないと、現実にショッピング機能を利用することが難しくなってしまいました。
TikTok、Twitterは現在準備中
ショートビデオの共有SNSとして人気のTikTokでもショップ機能が実装されつつあります。アメリカではすでに稼働中で、日本でも予定されているものの現時点ではまだ提供されていません。
Twitterも、アメリカの限られた企業アカウントの協力を得てショップ機能をテスト中で、結果が良ければ、早晩日本でも利用できるようになるものと思われます。
TikTokもTwitterも情報拡散力が強いため、これらのサービスのショッピング対応はECにおける新たな台風の目となる可能性もありそうです。
まとめ
ショッピング広告やSNSでの即時的なショッピング体験は、基本的に自社の存在を潜在的なターゲットにブランドのファンになってもらうための入り口にあたります。もちろん、広告やショッピング機能は、設定してそれで終わりではなく、効果を上げるために常に見出しやイメージの見直し、商品の入れ替えなど、継続的なメンテナンスも必要です。
そのうえで、顧客としての継続的な製品の購入やサービスの利用につなげられるかどうかは、そこを起点としつつも、自社サイトを活用した効果的なコンテンツマーケティングを展開できるか否かにかかってきます。
そのためにも、公式サイトでの受け皿となるランディングページや、ブランドとしての信頼度を向上させるコンテンツを提供するページを充実させておくことが大切です。ぜひ、BiNDupを活用して、WebやSNSからのアクセス流入を効果的なコンバージョンに結び付けられるサイト作りを行ってください。
POINT
- Googleショッピング広告はリスティング広告より消費者に情報が伝わりやすい
- SNSで気になったものが、ショッピング機能によってすぐ購入できることで売上につながる
- Googleショッピング広告、SNSショッピング機能のどちらも購入はECサイト上で行う