無料メッセージアプリ「LINE(ライン)」といえば、若年層を中心に圧倒的人気を誇るサービス。最近では従来の携帯メールは使わず、LINEでメッセージのやり取り、通話、写真の共有からスケジュール調整まで、コミュニケーション手段をすべてLINEで済ませるという人もいます。
その公開型アカウント「LINE@」が、2015年2月に無料化され、注目を集めています。
LINE@は、LINEユーザーを対象に、主に企業や店舗、アーティストなどが、公開で運用するLINEのサービスで、メルマガ的な使い方もできます。
今やメールはほとんど読まないというLINEユーザーにも確実に届くので、店舗などではメールよりも効果が高いということで、これまでも有料でサービス提供されていました。
そんなLINE@の始め方から、飲食店や美容室など、中小規模の店舗での活用術をご紹介します。
LINE@とは?
芸能人などが運用しているLINEの公式アカウントならば、ファンは公式アカウントを「友だち追加」すると、不定期で配信されるメッセージや画像をLINE上で受信することができます。LINE@もこの構図と近いサービスで、違いは誰でもすぐに、無料でアカウントを開設できること。
LINE@でできること
メッセージの一括送信
公式アカウント同様、LINE@のアカウントを友だち登録しているユーザーへ、一括でメッセージを送信することができます。ユーザーは、LINEアプリ上でメッセージを受信します。業種にあわせて、セール情報、クーポン配信、季節のあいさつなどをダイレクトに行えます。
顧客と直で会話できる「1:1トーク」
また「LINE@」アカウントを友だち登録しているユーザー(顧客)からの問い合わせを、LINEアプリから受け付けることができます。ユーザーとトークを開始した後は、回数制限無しで対応できるので、きめ細かいサービスが可能。この機能はオフに設定することもできます。
たとえば空席照会や予約など、さまざまな使い方ができます。
タイムライン/ホーム投稿
メッセージをユーザーに直接配信するだけでなく、LINEのタイムライン/ホームにメッセージを投稿することもできます。(ユーザーのタイムラインに表示されます)こちらは友だち登録する前の投稿内容もユーザーが閲覧できるので、ブログ的な使い方や継続的なキャンペーン情報などの告知に使えます。また、メッセージ送信時に同時投稿することも可能です。回数制限はありません。
利用料金は無料〜
サービスは無料で利用できます。ただし、メッセージ配信数は月1000通まで。それを超える場合は、月5万通まで月額5400円(税込)、それ以上は別途1通あたり1.08円(税込)の費用がかかります。ちなみに配信通は「メッセージ数」×「友だち追加人数」です。100人に月10通を送れば1000通の上限となります。この上限数には、「1:1トーク」と「タイムライン/ホーム投稿」は含まれません。
LINE@のはじめ方
LINEアカウントの取得
LINE@を利用するためには、通常のLINEアカウントが必要です。まずはLINEのアプリをダウンロードし、アカウントを取得しましょう。
LINE@アカウントの取得
LINE@は、LINEとは別のアプリで利用します。LINEアプリ、またはアプリストアからダウンロードし、LINE@アカウントを取得しましょう。はじめに設定するアカウント名は後から変更できないので、慎重に設定を。日本語も利用できます。
アカウントの設定
「ひとこと」は自己紹介として利用しましょう。アイコン画像もロゴなど分かりやすい画像を設定するとよいです。
LINE@アカウントを宣伝する
アカウント開設後は、LINE@アカウント名を広め、「友だち」を増やしましょう。アカウントはLINEの「友だち追加」から行われます。方法は、主にID検索、QRコード読み取り、友だち追加ボタンです。
IDは、あらかじめランダムの文字列に設定されています。任意の文字列を設定できるプレミアムID(年間利用料 2592円。2年目以降1296円)を利用すれば、Webサイトのドメイン名のように覚えやすくなります。
QRコードは、店頭などに掲示すればユーザーは簡単に友だち追加することができます。また、SNSやWebサイト上にQRコードを配布する方法も便利です。ユーザーはQRコードの画像を保存し、QRコード読み取り画面から、保存した画像を指定することで友だち追加できます。
友だち追加ボタンは、ブログやWebサイトなどに簡単に設置が可能です。こちらも必ず指定しておきましょう。
LINE@の活用事例
LINE@の公式ブログでは、さまざまな企業・団体・店舗での活用事例が紹介されています。
神社
「縁結び・恋愛成就の神さま」として有名な京都地主神社は、友だち数4000人超えで、積極的にLINE@を活用しています。アンケートの回答率が16%、スマホサイトへ遷移するURLを4人に1人がクリックするなど、数値としても高い効果が紹介されています。
中華料理店
渋谷の老舗中華料理店「嘉賓」では、「LINE いますぐ予約」も利用して、空席の多い時期に30人の予約を当日確保した事例などを紹介。アルバイトにLINE@の運用を任せるなどの工夫で、運用面の負担を感じることなく、活用できているようです。
ほかにも、ネイルサロン、100円ショップ、花屋など、さまざまな店舗がLINE@を活用しています。まずは、活用事例集や街中でLINE@がどのように活用されているか研究しつつ、使ってみてはいかがでしょうか。
POINT
- LINE@は誰でも登録でき、無料で使える(一定の配信数を超えると有料)
- セール情報、クーポン配信、予約などの様々な集客が可能
- 顧客との深いコミュニケーションができるので、中小規模の店舗などに最適