東京・飯田橋にて、各種士業など専門知識を活用するビジネスでの、集客や優良顧客の獲得のノウハウを伝えるセミナーがASCII.jp主催で行われました。対象は、弁護士・税理士・司法書士などの各種士業・コンサルといった専門知識を活用する方々です。
一般的なサイト活用の話ではなく、登壇者の知見や経験から、各種士業がホームページを作るうえで必要なコンテンツや専門的知識の商品化におけるポイントを事例を交えて展開しました。
▽セミナーの詳細はこちら
士業・専門家が知るべきウェブサイト活用の最前線【ASCII STARTUP×BiND】
※このセミナーは終了しています
トークセッションの登壇者
トークセッションの出席者は、数々のウェブディレクション書籍を手がけ、ホームページのプロデュースに詳しい株式会社まぼろし 取締役CMO益子貴寛氏。
日本最大級の弁護士検索・法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」で弁護士業界の支援に従事している島津忠昭氏。
ホームページ作成サービス「BiNDup」を手がける株式会社デジタルステージの代表取締役で、経済産業省や東証一部上場企業、地方自治体、スタートアップなどの顧問を歴任し、経営・ブランディング・マーケティングなどに幅広い知見を持つ熊崎隆人の3名。
士業にスマホ対応のホームページが必要な理由
士業にとって、新規顧客獲得の手段は、まだ知人を通しての紹介がメインでしょうか?
島津氏が、弁護士ドットコムで調査会社のマクロミルとともに行ったアンケートによると、
弁護士をどのように探すかという質問に、インターネットで検索すると答えた人は、知人を介しての紹介を引き離し、全体の4割。
また、弁護士に相談する前にインターネットでホームページやブログを確認するか?という質問に、確認すると思うと答えた人は9割に上り、専門家を探す際のホームページの重要度が確認されています。
それでいて、法律事務所のホームページの所有状況は全体の約4割で、そのうちのスマホ対応率は0.5割程度とまだまだ少ないため、スマホ対応のホームページを作成すれば、大きなアドバンテージとなり得ます。
士業がサイトを使ったブランディングをする時のポイント
それでは、どのようなサイトを作ればいいのでしょうか?
これまで士業のホームページは「お客様を大切にする」といった漠然としたアピールを掲げていたものがほとんどでしたが、そのままでは集客や成果には結びつきません。
いい士業ホームページの条件について、益子氏は、以下の10項目が重要と語ります。
- スマートフォンでの利用体験を最優先に
- ページ表示の速さを追求
- トップページを見ただけで得意分野と地域がわかるように
- 問い合わせ導線をわかりやすく
- よくあるご質問とお客様の声の充実
- プロフィールをしっかりと載せる
- 写真はクオリティの高いものを
- 月1回、アクセス解析データを見る
- 過去に問い合わせをした人に、もう一度アプローチをする
- より規模の大きいサービスを提案する
そして、熊崎がブランディングの手法として過去実績の掲載や、自身の得意分野のアピールの重要性を提案。
守秘義務から過去実績を載せづらくても、関係者に許諾を取ればホームページに具体的な実績を掲載できる。どんな仕事をしてきたか、はどんな仕事ができるかのPRであり、面倒がらずに、許諾を取って得意分野のアピールと共に掲載してほしいと語りました。
サイトに何を載せるか、どんなコンテンツが必要なのか
さらに具体的に、コンテンツ作成時の注意点がパネルディスカッションで上がりました。
問い合わせのハードルを下げる
ホームページに問い合わせフォームやチャットボックスを設置すると、気軽に相談しやすくなります。
エリアを狭めすぎない
弁護士は、少し遠くてもいいところに行きたいという声も聞きます。また、相談内容によっては、近所の事務所には行きづらいこともあるようですので、エリアはあまり絞らなくてもいいのでは。
具体的な展開と価格を記載する
最初の相談後にどのような展開があるのかわからないと不安を感じるようです。ホームページにいつ、どのタイミングでどのくらいの料金が発生するのかが書いてあると安心します。
初心者とスマホを意識
士業のホームページは、専門用語が多く、文字だらけになってしまう傾向があリます。
スマホで長文を読むのは辛いので、スマホ向けのページは一部を表示して、続きは非表示にするといいですね。
ポータルとホームページを使い分ける
弁護士ドットコムなどポータルサイトへの登録は非常に効果的ですが、それだけでは同じ地域での競合と差別化が難しく、選ばれるサイトにはなり得ません。
ホームページは新規獲得を目的としているということを意識してコンテンツをしっかり作り、魅力をしっかりアピールしましょう。基本的な部分ですが、電話の折り返しや問い合わせへの返信が早いだけでも、契約獲得率は大きく違ってくると益子氏が語ると、島津氏も大きくうなずいていました。
BiNDupの士業や専門家に最適なテンプレートを使えば、申込フォームもあらかじめ用意してあり、お問い合わせへの導線もしっかり確保。もちろん、スマホに対応です。
上記のポイントに合わせてコンテンツを差し替えて、ぜひ選ばれるホームページ作りに挑戦してみてください。
税理士事務所のテンプレート「Certified Tax Accountant Office」
不動産鑑定士事務所のテンプレート「office MIYAZAKI」
POINT
- インターネットで専門家を探す時代、士業もホームページは必須
- 選ばれる理由となる、自身の魅力をどう伝えるかが大切
- 利用者は展開が読めないと不安、ホームページで擬似体験をさせる