プロのライター直伝!すぐ書ける、イベントレポート作成のポイント5つ

イベントやセミナーをレポート化してWebコンテンツにすることで、参加いただけなかった方への共有はもちろん、今後のセミナーの集客にもつながるのでおすすめです。ポイントを掴めば時間をかけず作成できるのでぜひ活用しましょう。

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レポートの目的:テキストコンテンツとしても活かそう

近年は、オンラインで視聴できるセミナー「ウェビナー(Webinar)」をマーケティングの一環として開催する例が増えていますが、せっかくのコンテンツをライブ開催をしたままで終わらせてはもったいないですよね。開催内容をテキストとしてまとめれば、Webサイトの読み物を増やしていくことができますし、読みやすいコンテンツになれば、ターゲットユーザーに向けたSEOにも役立ちます。レポートを書く前から公開前のチェックまで、はやく書けるようになるポイントを紹介します。

レポートをまとめる流れ

レポートまとめの流れは以下のようにするのがおすすめです。

  1.  レポートのトーン&マナーを決定し、字数もだいたい決めておく
  2.  実際のウェビナーを視聴(1巡目)と素材の準備
  3.  音声をテキストに起こしながら整形(2巡目)
  4.  テキストをまとめ直しながらレポートにする(3巡目)
  5.  タイトルや見出しを書きながら最終チェック(4巡目)

基本は3、4巡しながらまとめるような形。慣れれば段々後半がスピードアップできます。この流れに沿って、ポイントを紹介していきます。

ポイント1:ビジネス・コンテンツでは、さっと読める時短ニーズが強い

まずレポート記事の仕上がりイメージを決めましょう。一般的なWebの記事は2,000〜3,000字程度が多くなっていますが、ウェビナーレポートの場合は、さらに長く5,000〜8,000字というケースもあります。セミナー本体の長さにもよりますが、8,000字以上となるとだいぶん長い記事と言えます。ちょっとした空き時間にスマートフォンで読む読者も多いので、小さな画面では、余計文字数を多く感じる傾向もあります。

おすすめは3,000〜5,000字程度にまとめることです。

ウェビナーは、ビジネス情報をキャッチしたい、わからないことをわかりやすく理解したいというニーズで受講する人が多くいらっしゃいます。講師の方も、わかりやすく飽きさせない話し方をしたり、質問に答えてコミュニケーションを取ったりしていることでしょう。

一方で、テキストでレポートを読みたいユーザーは、見逃した内容を後追いでも素早くキャッチしたい、あるいは、検索した結果出てきた情報を知りたい人が多くなります。テキストは、本人のペースで流し読みや拾い読みできるため、ウェビナーやビデオ動画を見るのは面倒という人にも好まれます。そのため、セミナー本体に比べ、要点にフォーカスして読みやすくまとめるほうが好まれるでしょう。

実際のウェビナーで話している内容を文字にしてみると、45〜60分程度でも1万字は優に超えます。レポートでは、実際の発話の半分以下程度にするかな、程度に捉えておくといいでしょう。

なお、文体については、三人称のレポート風(本日はA氏のセミナーを紹介したいと思います。〜)や、一人称タイプ(本日の講師のAです。ではさっそく今日のテーマについて〜)で講師がしゃべっているように書く場合があります。
サイトの特性や好みにもよりますが、一人称タイプは、記事まとめに慣れていない場合も書きやすく、読み手にとっても読みやすいでしょう。三人称タイプは、主催者や第三者の意見などを差し挟みたいときに便利なまとめかたです。

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ポイント2:最初はウェビナーの内容を把握しメモをとる

ウェビナーを記事化すると決まったら、できるだけ当日参加します。あるいは録画映像なら早送りせずいったんすべて視聴することをおすすめします。一般の視聴者なら早送り、流し見もいいですが、要点を掴んで内容をまとめるためには、講師がどこを強調して話しているのかを確認しながら視聴してみましょう。

この際、音声をテキストに起こしながらのほうが時短になると思うかもしれませんが、一時停止したり聞き直しすると集中力が低下するのでおすすめしません。1回目の視聴はメモだけ、もしくは必要な資料のスクリーンショットを撮るだけが効率的です。

セミナーのメモを取りながら、記事に反映したい箇所、入れてもいいが中心的話題ではない箇所、カットしていい箇所の3つに頭の中で分けていきます。ビデオの頭出しを作るようなイメージで、メモを作って横に重要度を書き込んでおくなども良いしょう。

<例>
△ 講師自己紹介(冒頭)/もし入ったら入れる
◎家を買う時によくある問題(2分頃)/必ず入れる
△ ローン審査あるある(15分頃)/入ったら入れる
◎住宅ローンの種類(30分頃)/必ず入れる
◎落とし穴に注意!失敗事例(40分)/必ず入れる
◎まとめ(45分)/必ず入れる

プロのライター直伝!すぐ書ける、イベントレポート作成のポイント5つ

ポイント3:写真や掲載図版は権利とオリジナル性を確認し集める

掲載資料は早めに準備しましょう。ウェビナーではスライドやその他のビジュアル資料が使われることが多いので講師から資料をもらえるならば、先にデータでもらっておきます。

講義資料はあらかじめもらっておく

Web掲載の場合、jpeg形式やWebP形式の画像を挿入するのが一般的なので、資料のデータ形式はPDFでもPowerPointでも大丈夫です。必要な場所をスクリーンショットで切り取ったり、画像として書き出して利用できます。また、ウェビナー映像をスクリーンショットに撮って使うこともできます。準備方法は作業開始前に決めておくのがよいでしょう。

著作権や肖像権に注意する

もっとも気をつけたいのは、著作権や肖像権への配慮です。講師本人が調べ、作成した表やグラフ、概念図、イラスト、また本人が撮影した写真などは基本的に、本人に確認をとって掲載しましょう。クレジットも入れたほうがよい場合は画像に文字を入れる、画像ファイルの下にテキストで記載するなどします。

一方、講師本人のものではない図表類は、慎重に扱ってください。例えば、統計情報やアンケート調査結果など、データの出所が政府行政機関など、公的機関の場合は、基本的にパブリックデータと考えてそのまま使ってかまいません。しかし、公的データを使っていても、グラフや図表をどこかからコピーしてくるのはNGです。図版制作者の権利の侵害になります。どうしても必要な図版なら、新規に制作します。

フリー素材写真を含めた写真やイラストなどの出所も確認します。たとえば「いらすとや」のように自由に使えるイラストも、商用目的の利用では1記事20点までという制限があります。著作権フリー写真も、サイトによって利用規約は異なります。スライド内に使われている画像を含めてどのような利用形態かを確認し、わからないものは利用しないなどの判断をしましょう。

著作権や肖像権を侵害しないことはもちろん、Webコンテンツは1つのインターネットに存在していますので、他サイトと同じコンテンツをコピーして利用してもコンテンツの検索順位は上がりづらく、サイトのクオリティも低く評価されがちです。さまざまな意味でコンテンツマーケティングにとって逆効果に働いてしまいますので、基本的には図版や写真は、なるべくオリジナルを意識しましょう。

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ポイント4:テキストは、大幅にそぎ落とすつもりでまとめよう

採り上げる内容と使える素材が決まったら、レポートのベースになる文章を、動画を見ながらテキストに起こしていきます。このような話しているままをテキストに入力していくことを「ベタ起こし」と言ったりしますが、多くの場合、ベタに起こした文章は、そのままではほとんど使いものになりません。最低限、文章を口語から文語にリライトしておくことがおすすめです。掲載する文章に近い状態に、内容を咀嚼して書き直しながら進めると仕上がりが早くなります。

例として、次のようなイメージです。

<実際の話し方>
今回のゴールとしては、そうですね、私たちが普段お客さまにお話していることですが、自分で商品の善し悪しを判断できるようになる、これが重要です。たとえば〜

<テキストでまとめる時>
本日のゴールは、お客さまが自信で商品の善し悪しを判断できるようになることです。

聞いているときは、ふつうの文章のように感じても、実際に文字になってみると、口語と文語はだいぶん違います。一字一句もとの発言通りにすることにこだわらず大胆に直していきましょう。また、口語では語順が入れ替わることも多いので、なるべく普通の語順に直します。メモでレポートで使わないと決めた部分は飛ばしてもいいでしょう。

見出しなどでトピックスごとに内容を分割しカット

大まかに全体のテキストが起こし終わったら、改めて前から見直します。この際、ざっくりと見出しを付けるか、区切り目を作ってトピックごとに文章を分割します。目安として4〜5分割くらい、あるいは1ブロックを600〜1000文字くらいに分けてみるとわかりやすいでしょう。その段階で全体ボリュームも確認します。目標文字数の倍以上あるなら、細部を詰める前に、カットする場所を精査するなど、内容の取捨選択をします。

例えば、1ブロックが2000字の箇所があれば、そこはカットしやすいはずです。細かいエピソードをまずカットしてみて、まだ長ければ、さらに2つのブロックに分けてみます。分割したところで削除しても支障がない話題のブロックは片方全部を削除します。どちらも重要であれば、他に重要度の低いブロックはないか考えます。

削るときは「もったいない」と思うかもしれませんが、1つの話題を短く圧縮することを考えるより、話題ごと削るのがポイントです。そのほうがまとまりやすく、結果、レポートも読みやすくなる傾向にあります。

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ポイント5:重要語は見出しに盛り込むなどSEOの配慮も

仕上がりボリュームが見えたら、文章の細部を整えて図版も挿入して記事にしあげていきます。全体の文章の流れを確認して、内容にヌケモレがないかなども確認します。

全体の流れや要約が見えるタイトル付けを心がける

最後は見出しやタイトルづけします。要点を知りたいという読者のために、見出しを追っていくとだいたい記事全体の流れや要約が伝わるように、短時間で内容がつかめるような見出しづけを工夫します

例えば、
A)日本人はもう持ち家に興味がない!? 購入者は減少傾向?
よりは
B)日本人の持ち家率は10年前より3%低下、ただし都心部は購買者が増加
など、レポートの場合は、情報や数字を盛り込んでいるほうがいいでしょう。

本文も見出しにも共通して、最近のGoogle検索は検索されたキーワードに対して、そのものの答えに近い文章をハイライト表示するようになってきたので、調べ物に対して端的に答えがほしいという要望に応えられる文章づくりを心掛けるのもひとつの手です。

レポート原稿は、講演者や関係者のチェックを経て公開します。ゲストの登壇者の名前や役職などに間違いがあるといけないので、本人に確認してもらうのが一番です。また、記事を公開する際は、誘導したいサービスやウェブページなど文脈にあったものを選んで、SNSのリンクも用意するなど、マーケティングや今後の告知などにも役立てるようにしましょう。

いかがでしたか。イベント集客や、配信準備など時間をかけて作ってきたコンテンツ。動画以外の素材としても活用してみることをおすすめします!

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  • POINT

  • イベントやウェビナーレポートは、次の集客にも繋がるほかSEOにも役立つ
  • 動画と違いテキストの利点を活かし、要点にフォーカスして読みやすくまとめる
  • さっと読めるボリュームを意識し、全体を把握できるタイトル付けを工夫

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