営業担当者が社内にいるかいないかは、フリーランスと企業の大きな違いです。新規の仕事を得たり、新しいお客さんと出会うために、インターネットを使わない手はありません。各種のポートフォリオサイトや仕事受注サイトなどを使う際のポイントと注意点をまとめました。
営業マンは自分自身!
フリーランスで仕事を取り続けるためやっておきたい3つのこと
フリーランスには、自分の代わりに仕事を取ってきてくれる人はいません。小さな会社や店舗などを経営している人にとっても同じこと。仕事(お客さん)を獲得し続けるためにはどんなことをするべきでしょうか?
たとえば定番は、足を運んでの既存客への営業(挨拶回り)、そしてカレンダーや季節の挨拶状を送るといったこと。また、よくあるのは同業種や異業種の勉強会やイベントです。こういった場で知り合いを増やすことや新しい業界を開拓することも必要でしょう。
しかし今やインターネットが普及して営業の仕方も大分変わってきています。たとえば挨拶状もはがきや印刷物を送付するとお金がかかりますがメールやポートフォリオサイトなら無料。賢く利用したいものです。インターネットを使った営業方法のポイントと利用の注意点を紹介してみたいと思います。
1.クラウドソーシングに登録する
いきなりインターネットで営業をするといっても、どこから手をつければよいのかが難しいはず。そこで仕事の受発注にフォーカスしたクラウドソーシングのサービスを使うのはひとつの手です。
クラウドソーシングとは、受注から納品・入金の管理までを一括して管理してもらえるサービスサイトで、相手と実際に会うことなくオンラインで仕事が完了するのが特徴です。有名なサービスに「クラウドワークス」と「ランサーズ」があります。これらのサイトでは、公開された仕事に応募して選ばれた場合に受注しますが、プロフィールに作品や得意分野の仕事や実績を掲載することで、受注がスムーズになります。
クラウドワークスのサイト
ランサーズのサイト
クラウドソーシングのサイトでは、経験や資格にかかわらず仕事の受注ができるので、経験が低い場合や新分野の仕事でも新規の獲得が期待できるのが特徴です。また、インターネットでのやりとりなら時間の融通もつきやすく副業にも向いているほか、遠隔地にあるクライアントと出会えるのもメリットです。
- 利用コスト:登録は無料。仕事で得るギャラの20%程度を手数料として差し引かれる
- 注意点:サイト内で知った仕事をサイト内で契約せずに直接連絡を取るのは規定違反。また、相手の顔が見えないのでメッセージは慎重に、返答は速いことが好ましい
- 向いている人:オンラインメッセージなどでこまめに返答ができる人。文章やチャットで仕事の内容が的確に理解できる人。時間に縛られず働きたい人
2.作品を投稿できるポータルサイトを使う
イラストや写真などの作品を作るクリエイターならば、クリエイターを探している人向けのポータルサイトへ登録して作品をより多くの人に観てもらうという方法があります。写真やイラスト、クリエイターなどは「こういう作品を描いて欲しい」というイメージを持ったクライアントがポータルサイトで検索するので、新しい仕事との出会いの可能性が増えます。必ず仕事が取れるわけではないのが問題ですが、主要なサイトは登録しておきたいところ。また、自分のサイトや普段活動しているソーシャルメディアへのリンクをつけておくとサイトを閲覧したクライアントは必ず作品と一緒にチェックするはず。複数の作品を比較している場合、オンラインで直接連絡がとれる人のほうが有利です。
「クリエイターズバンク」はさまざまなジャンルのクリエイターが登録しており規模も最大級の有名なサイトです。イラストに特価したものでは「イラストレーションファイルWeb」があります。
クリエイターズバンクのサイト
また、仕事に限らず漫画やイラストの集まる有名サイト「pixiv」も多くの人に作品を観てもらえる場。有名クリエイターも登録しており使わない手はありません。
作品を世界に向けて発信するならDribbbleやBehance などのポートフォリオSNSも人気があります。
写真の場合は、ジャンルにもよりますが、「500px」(英語)のように写真を投稿して世界中にもらえるようなサイトもあります。写真の販売もできるため、自分の写真を観てもらい、そのまま売ってみたいという人にはおすすめです。写真の販売の手数料は30%で無料会員でも販売ができます。
ほかにも素材サイトなどに公開して販売する、という手もありますね。サイト登録の審査がある国内サイトでは、アフロ、アマナイメージズ、審査不要なサイトにイメージナビなどがあります。
- 利用コスト:登録は無料。手数料や審査などはサイトによって異なる
- 注意点:集合サイトはサイトの規模が大きく、毎日たくさんの訪問者がいることがメリットだが、必ずしも自分のページが見られる保証はない。
- 向いている人:より多くの人に自分の作品を見て欲しい人。オンラインで公開できる過去の仕事や作品が豊富にある人
3.インスタやWantedlyなど適したSNSを利用する
個人も企業も関係なく、平等に発信し、共感を呼べば多くの人から注目を浴びることもできるのがソーシャルメディアの特徴です。ブログやSNSで記事を書いたり作品を公開してみたり、また最近は写真メインのSNSであるInstagramならば、文章を書くのが苦手でもビデオや写真一枚で多くの人に作品を見てもらうこともできるでしょう。
また、プロフィールや人間どおりのつながりを重視するならビジネス向けのSNSであるLinkedinやWantedlyなども、仕事につながる可能性はあります。ただ、どちらかと言えば就職・転職の際に利用されているのが多いといえます。
ソーシャルメディアは爆発力はありますが、注目を集めるのはくじ引きを当てるような運も関係するものであること、また継続性が重要でもあり、肌に合うSNSを選び、外部の人とコンスタントに繋がる目的程度で始めるのがよいでしょう。30代以上なら、Facebookなどもコンスタントに投稿していれば、名前を覚えてもらうなど営業的にも効果があります。また先にも述べたように、初めて仕事相手と接触するときには、サイトだけでなく、SNSで「いまこの人は何をしているだろう?」「どんな人だろう?」とチェックするケースも多いはず。必須ではありませんが、ネットからの受注をオープンにしたい人は、積極的に使うとよいでしょう。
- 利用コスト:基本的に無料。
- 注意点:仕事に結びつけたい場合、コンスタントに運用するのがベター。フォロワーが少ない、長期間更新されていないなど逆効果になるケースも。
- 向いている人:実名や屋号でオンラインに発信することに抵抗がない人。仕事と個人の意見が重なっていてストレスなく投稿できる人
コンスタントにホームページを運営することがやっぱり必要
ここまでに上げたインターネットを使った営業や仕事紹介サイトなどは、ほぼどれも始めるためのお金が一切かかりません。空いた時間にチャレンジでき、しかも幅広いエリアにまでアプローチが可能です。
ただし内容によって向き不向きがあるので、すべてを利用するより自分の仕事の内容と性格に合ったものを選ぶことが大切。
そしてもうひとつ肝心なことが、プラットフォームは出会いの場所に過ぎない、ということです。自分を発見してもらったクライアントや未来のお客さんに、直接自分にアクセスしてもらえるウェブサイトや、近況ややりたい仕事を伝えられるコンテンツページも持っておくことが重要です。個人で運営しているサイトはアクセスが少なかったとしても、やらないという選択はありません! 依頼者は、連絡する前に個人のサイトがあれば、必ずそこをチェックするからです。
これは、クリエイターだけでなく、企業もお店も同じです! お客さんは見ています。本人やお店のサイトにいってサービス内容やお店の概要を読んで、安心してこそ依頼できるのです。そして、納得がいってからいざ連絡を取ります。そのときにサイトにフォームがあればそこを利用するでしょう。たとえばSNSしか運用してないなど、相手にもそのアカウントがないとコンタクトできなかったり、特定のプラットフォームにしか登録していないと、相手も毎回手間や手数料がかかってしまいます。
直接の関係を深めるなら、最終的には外部に頼らない場所を持っておくことが重要なのです。
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POINT
- 営業担当のいないフリーランスや個人事業主こそ、インターネットで営業しよう
- クラウドソーシングをはじめ、クリエイター向けポートフォリオサイトが新規の出会いの場に
- 直接関係を深めたいなら、結局は自分から発信するサイトを持っておくことが必要