ニュースリリースとは、自社の情報を報道関係者や顧客に届けるための公式な文書です。書き方の基本を押さえるだけでなく、自社サイトへの掲載まで意識することで、情報発信の効果はさらに高まります。
本記事では、基本の書き方から自社サイトに掲載する際のポイントまで、実務に役立つ形で解説します。
ニュースリリースとは?プレスリリースとの違いと発信目的
ニュースリリースとは、企業が自社の最新情報をメディアやステークホルダーに向けて発信するための公式な文書です。新商品やサービスの発表、経営に関する重要な決定事項、業務提携など、社外に正式に伝えたい情報がある際に作成します。
似た言葉にプレスリリースがありますが、実務上はほぼ同じ意味で使われることが多く、どちらも報道関係者向けの公式文書という位置づけです。
厳密には、ニュースリリースは幅広い情報発信を指し、プレスリリースはその中でも特にメディア向けの発表を指すというニュアンスの違いがあるとされますが、中小企業やフリーランスの実務では、この違いを意識しすぎる必要はありません。大切なのは呼び方の違いよりも、伝えたい情報を正確に、かつ客観的な形でまとめることです。
プレスリリースについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ニュースリリースを発信する3つの目的
ニュースリリースには大きく分けて3つの目的があります。
1つ目はメディアに取り上げてもらい、露出を増やすことです。新聞やWebメディアに取り上げられれば、自社だけでは届かない層にも情報を届けられます。
2つ目は取引先や株主、顧客といったステークホルダーとの関係を良好に保つことです。事業の状況を定期的に発信することで、関係者に安心感を持ってもらいやすくなります。
3つ目は、検索エンジン経由での信頼形成です。企業の公式な発信内容が検索結果やSNSで見つかることは、初めてその企業を知るユーザーにとって安心材料になります。特に個人事業主や小規模企業にとっては、報道機会そのものよりも、自社サイトに情報を蓄積し続けることの価値が大きいといえるでしょう。
日々の営業活動が忙しく、広報の専任担当を置けない事業者ほど、この3つ目の目的を軸に取り組んでみると、無理なく継続しやすくなります。
なぜ今、自社サイトへのニュースリリース掲載が重要なのか?
これまでニュースリリースは、配信サービスを通じてメディアに届けることが主な目的とされてきました。しかし近年は、SNSや検索エンジンを通じて一般の顧客が直接企業の発信に触れる機会が増えています。配信して終わりにするのではなく、自社サイトに情報を残しておくことが、企業の信頼性を裏づける材料として重要になっています。
特に、なりすましによる誤情報の拡散が起きた際、自社サイトに同じ内容のニュースリリースが掲載されていれば、それが公式な発表であることの証明になります。また、検索経由でサイトに訪れたユーザーが企業の実績や取り組みを知る入り口としても機能するため、比較検討段階にある読者への信頼形成という観点でも、自社サイトへの掲載は欠かせない取り組みといえます。
日々の業務で手一杯になりがちな小規模事業者ほど、こうした情報発信は後回しにされやすい部分ですが、だからこそ継続して取り組んでいる企業は、それ自体が信頼につながっていきます。

BiNDupのテンプレート「YADA Corporation」のニュースリリース
ニュースリリースでよくある失敗とは?
ニュースリリースの作成に慣れていないと、いくつかの共通した失敗に陥りがちです。ここでは代表的な4つのパターンを紹介します。
失敗①:広告っぽくなってしまう
ニュースリリースは報道関係者向けの公式文書であり、宣伝文句を並べる広告とは性質が異なります。業界no.1、圧倒的な人気といった主観的な表現が多いと、メディアからは取り上げにくい内容と判断されてしまいます。
特に、自社の魅力を伝えたい気持ちが強いほど、無意識のうちに誇張した表現を選んでしまいがちです。事実に基づいた客観的な書き方を意識する必要があります。
失敗②:5W2Hが抜けて内容が伝わらない
誰が、いつ、どこで、何を、なぜ、どのように、いくらでといった基本情報が抜けていると、読み手は内容を正確に理解できません。書き手にとって当たり前の情報ほど、説明を省略してしまいがちなので注意が必要です。社内では当然の前提となっている情報も、初めて読む相手には伝わらないという意識を持つことが大切です。
失敗③:タイトルが長く要点が伝わらない
伝えたいことが多いほど、タイトルに情報を詰め込みたくなりますが、長すぎるタイトルは検索結果や一覧表示で見切れてしまい、要点が伝わりません。何を伝える発表なのかを、一文で言い切れるかどうかを確認しましょう。
書き終えたあとに、タイトルだけを読んで内容が想像できるか、一度読み返してみることをおすすめします。
タイトル作りのコツとコピー作りのコツは似ている部分もあります。こちらの記事もぜひ参考にして見てください。
失敗④:配信して終わり、自社サイトに掲載していない
配信サービスを使って発信した後、自社サイトには掲載しないというケースも少なくありません。日々の業務に追われる中小事業者にとって、発信したこと自体で満足してしまい、自社サイトへの反映まで手が回らないというのは自然な流れともいえます。
しかし前述の通り、自社サイトへの掲載は信頼形成や検索経由の流入という点で重要な役割を果たすため、配信と掲載はセットで考えるとよいでしょう。
質の高いニュースリリースを書くには?基本の書き方と構成
ニュースリリースの質を高めるには、書き始める前の準備と、基本構成の理解が欠かせません。ここでは実務で使える手順を紹介します。
書く前に整理すべきこと(5W2Hとターゲットの整理)
書き始める前に、まず5W2H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように・いくらで)を箇条書きで整理しておくと、書き漏れを防げます。
たとえば新サービスの発表であれば、開始日、提供エリア、対象となる顧客、価格帯、これまでのサービスとの違いといった情報を、それぞれ短い言葉で書き出しておくだけでも、本文を書く際の骨組みになります。あわせて、この発表を誰に届けたいのかというターゲットも明確にしておきましょう。
メディア関係者だけでなく、その先にいる顧客や取引先を意識することで、内容に具体性が生まれます。誰に何を伝えたいのかが曖昧なまま書き始めると、結局何を伝えたい発表なのかが読み手に伝わりにくくなります。
基本構成(タイトル/リード文/本文/企業情報)
ニュースリリースは一般的に、タイトル、リード文、本文、企業情報という4つの要素で構成されます。
タイトルは発表内容を端的に示す部分、リード文はタイトルの内容を2〜3文で要約した部分です。本文では、リード文で伝えた内容を、背景や具体的な数値を交えて詳しく説明します。発表に至った経緯や、想定される効果を補足しておくと、読み手が内容を正しく理解しやすくなります。最後の企業情報には、会社名や事業内容、問い合わせ先を明記し、発信元としての信頼性を担保します。企業情報を省略してしまうと、どの企業からの発表なのかが伝わりにくくなり、信頼性を損なう原因にもなりかねません。
この基本構成を押さえておけば、初めて作成する場合でも大きく形を崩さずに書き進められます。
タイトルの付け方のコツ
タイトルは30文字前後を目安にするとよいでしょう。文字数が多すぎると、検索結果や配信サービスの一覧で表示しきれず、要点が伝わりにくくなります。また、伝えたい情報やキーワードはできるだけ前半に配置することもポイントです。読み手は冒頭部分から興味の有無を判断するため、後半に重要な情報を置くと見落とされる可能性が高くなります。
たとえば「〇〇株式会社が新サービスを開始しました、地域の課題解決を目指す取り組みについて詳しくご紹介します」のように前置きが長いタイトルよりも、「〇〇株式会社、地域課題解決型の新サービスを4月開始」のように、誰が何をしたのかを先に示す書き方のほうが、要点が伝わりやすくなります。
文体のポイント
ニュースリリースの文体は、です・ます調のシンプルな敬語で統一するのが基本です。過剰にへりくだった表現は、かえって読みにくくなるため避けましょう。
一文はできるだけ短く区切り、専門用語を使う場合は簡単な補足を添えることで、業界に詳しくない読み手にも内容が伝わりやすくなります。簡潔で分かりやすい文章のほうが、報道関係者にも一般の読者にも内容が伝わりやすくなります。読み返す際は、声に出して読んでみて、つまずく箇所がないかを確認するのもひとつの方法です。
【実践】ニュースリリースを自社サイトに掲載する手順
ここからは、実際にニュースリリースを自社サイトに掲載する際の手順を、3つのステップで紹介します。
STEP1|掲載する目的とページ構成を決める
まずは、ニュースリリースページを自社サイトのどこに設置し、どのような情報を蓄積していくのかを決めます。
トップページからのアクセス導線をつくり、過去の発表も一覧で見られるようにしておくと、訪問者が企業の歩みを把握しやすくなります。カテゴリーやタグを整理しておくと、訪問者が関心のあるテーマの発表だけを探しやすくなり、情報が増えてきたときにも扱いやすいページになります。
ブログ形式で記事を積み重ねていく方法は、専門的な知識がなくても継続しやすい形式のひとつです。最初からすべてを作り込もうとせず、まずは最小限のページ構成で公開し、運用しながら整えていく進め方のほうが、結果的に続けやすくなります。
STEP2|ニュースリリースページを作成する
ページを作成する際は、タイトル・リード文・本文・企業情報という基本構成をそのままWeb上のレイアウトに反映します。
画像を使う場合は、ページの表示速度に影響しない程度のファイルサイズに調整することも意識しましょう。あわせて、問い合わせフォームへの導線を設けておくと、発表内容に関心を持ったユーザーがそのまま行動に移しやすくなります。
ブログ機能を活用すれば、記事を投稿する感覚でニュースリリースのページを作成でき、過去の発表も自動的に一覧化されるため、専門知識がなくても継続しやすい運用体制を整えられます。問い合わせフォームについても、別のツールを契約して埋め込むのではなく、サイト制作と同じ環境の中でフォームを設置できれば、発表内容を見た読者を問い合わせや資料請求へとスムーズに導くことができます。
STEP3|公開後も更新を続ける
ニュースリリースは一度公開して終わりではなく、継続的に情報を蓄積していくことに価値があります。更新が止まってしまうと、外部から見たときに活動していない企業という印象を与えかねません。無理のない頻度でよいので、発表すべき情報が出たタイミングで更新を続ける体制を整えておくことが大切です。
毎月決まった件数を発表する必要はなく、新商品の発売や取り組みの開始など、発表する価値のあるタイミングを逃さないことのほうが重要です。更新のたびに外部の制作会社へ依頼が必要な体制だと、どうしても公開までに時間がかかり、発表のタイミングを逃しやすくなります。社内で完結して更新できる仕組みを整えておくことが、継続のしやすさにつながります。
ブログ機能でニュースリリースを掲載できるBiNDupテンプレート例
Webの専門知識がなくても簡単に自社サイトが作れるホームページ作成ツールのBiNDupには、ニュースリリースやお知らせをブログ機能で掲載できるコーポレート向けテンプレートが多数用意されています。
ここでは、実際にニュース欄が組み込まれた2つのテンプレートを紹介します。
HAJIMARI inc.
スタートアップ企業のコーポレートサイトを想定したHAJIMARI inc.は、企業理念やサービス紹介に加えて、トップページにお知らせ(NEWS&TOPICS)とイベント・セミナー情報を専用の欄で表示できるテンプレートです。
ニュースリリースは「NEWS」、セミナー情報は「SEMINAR」、事例紹介は「CASE and COLUMN」というように、ブログ機能のカテゴリ分けを使って情報の種類ごとに整理しながら掲載できます。発表内容が増えてきても、訪問者が知りたい情報にたどり着きやすいレイアウトです。

HAJIMARI inc.
サンプルサイトを見る
PADDLE inc.
マーケティング会社のコーポーレートサイトを想定したPADDLE inc.は、シンプルな1カラム構成の中に、NEWS欄(新着情報)を備えたテンプレートです。
トップページの目立つ位置に最新のお知らせが自動で表示されるため、発表するたびにトップページを手動で更新する必要がありません。事例紹介(CASE STUDY)のセクションも用意されているため、ニュースリリースと合わせて実績を伝えたい場合にも活用できます。

PADDLE inc.
サンプルサイトを見る
どちらのテンプレートも、ブログ記事を投稿する感覚でニュースリリースを追加でき、過去の発表は自動で一覧化されます。デザインを一から作り込まなくても、公開初日から整った形でニュースリリースの運用を始められる点が、BiNDupのテンプレートを使うメリットです。
まとめ|ニュースリリースを自社サイト運用に活かすには
ここまで、ニュースリリースの基本的な書き方と、自社サイトへ掲載する際の手順を紹介してきました。書き方の型さえ押さえれば、専門の広報担当がいない事業者でも、無理なく取り組みを始められます。書き方の基本を押さえることはもちろん大切ですが、発表した情報を自社サイトに蓄積し、更新し続けられる環境を整えておくことも同じくらい重要です。せっかく質の高いニュースリリースを作成しても、掲載する場所の運用が止まってしまっては、情報発信の効果を十分に発揮できません。
ホームページ作成ツールを選ぶ際は、ニュースリリースを作成できるブログ機能だけでなく、問い合わせフォームや予約など搭載されている機能を確認しておくと、後から連携ツールを増やす手間を防げます。あわせて、日本語サポートや国内サーバーで安心して長く運用できるか、更新のしやすさとデザイン性が両立しているかも見ておきたいポイントです。
BiNDupは、自社サイトの作成から公開までに必要なものがオールインワンで搭載された国産のノーコードCMSで、累積20万人以上に選ばれています。まずは30日間の無料トライアルで、ニュースリリースページの作りやすさを試してみてください。


