資格取得者の増加に伴い、士業のホームページもただ開設していればよい時代は過ぎ、年々競争環境が厳しくなってきています。そこでビジネスサイトを多く手掛ける専門家に詳しく聞いた、士業のホームページは今、何に気を付けてサイトを作るべきかを連載でお届けします。
今回は、士業ホームページのアピールポイントの変化と顧客を作るホームページにするための「問題解決力」のアピール方法を解説します。あわせて、問い合わせや無料相談の申し込みを増やし、質の高い顧客を獲得するためのポイントも紹介します。
▼前回までの記事
士業ホームページのアピールポイントの変化
弁護士、公認会計士、税理士、司法書士、社会保険労務士、弁理士、不動産鑑定士、中小企業診断士、行政書士などの士業がホームページを持つことは、もはや当たり前の時代である。税理士を例にすると、2000年には約6万4000人だった登録者数が、2026年3月末には約8万2500人にまで増加している。士業の競争環境は年々厳しくなっているといってよい。
そこでまずは、近年の士業ホームページのあり方の変化を、あらためて認識しておきたい。具体的には、安心感をアピールするだけでは足りず、”問題解決にまで踏み込んだアピール”が必要となった点である。
たとえば数年前まで、士業ホームページのマジックワードは「安心」「信頼」「気軽」「パートナー」などであった。しかし、最近では対象となる顧客の「問題解決」に重きをおいたキャッチコピーやコンテンツが重視されることを覚えておきたい。
士業ホームページのアピールポイントの変化
数年前まで
- お客さまを大切にします
- 気軽に相談できる事務所です
- みなさまに安心を提供することが、私たちの使命です
- パートナーとして長いお付き合いを
- さまざまなニーズに対応します
最近
- 相続税対策を得意にしている事務所です
- 会社設立に関することなら、おまかせください
- セクハラ・パワハラ問題の解決には、早めの対処が肝心です
- 介護事業の労務管理や人事制度の実績多数
- 代替わり・事業継承後の中小企業を支援します
会社や店舗を経営していないかぎり、多くの消費者にとって士業は縁遠いものである。その道の専門家に依頼しないと解決できない問題にぶつかってはじめて、士業に頼ることになる。したがって、消費者に「うちの事務所では、どのような問題を解決できるのか」を明確に伝えることが大切である。
このことは、検索エンジンからの集客、つまり、SEO(検索エンジン最適化)にもつながる。多くの消費者が、「相続税 対策」「離婚 相談」といった問題解決に直結するキーワードで検索するため、こういった検索ニーズとマッチしているからである。
もちろん、層の厚い士業法人であれば、サービスを幅広く提供できるため、「総合力」をアピールすることが正解かもしれない。それでも、規模の大きな法人顧客の獲得にフォーカスしたり、スタッフのリソース状況などによって強調するサービスを変えたり、といった工夫ができるだろう。「何でもできます」という見せ方が望ましくないことは、多くの士業ホームページに当てはまるのである。
士業ホームページの例:ベンチャーパートナーズ総合会計事務所
東京・札幌・仙台・松本・福岡に事務所のある会計事務所。「起業支援」にフォーカスしたわかりやすい構成。トップページを見ただけで、どのような業務を強みとしているのかが理解できる。
ゴールは、質の高い顧客の獲得
問題解決力をアピールしたホームページのゴールは、問い合わせや無料相談の申し込みを増やすことにある。士業のホームページのKPIは、問い合わせや無料相談の申し込み数と考えてよい。
士業の特徴として、そのような申し込みは、ホームページのフォームだけでなく電話で入ることが多い。電話の受け答えでは「お知りになったきっかけ」や「何を見てお電話したのか」の確認を徹底し、ホームページの成果をできるだけ正しく把握できるようにしたい。
さて、問い合わせや無料相談の申し込みといっても、それが単なる相談止まりでは、成果に結びつかない。つまり、ホームページの成果は「数」よりも「質」を重視すべき、ということである。
あわせて、顧客応対をできるだけ効率的にし、骨折り損にならないように工夫することも大切である。たとえばスタッフの時間確保が難しい繁忙期には、まずは電話応対のみとし、その人の本気度や切迫度を把握してから対面へ切り替える、といった方法がある。
士業ホームページの例:今井博子税理士事務所
東京・港区の税理士事務所。スマートフォンでも見やすく、得意分野のアピールがわかりやすい。キービジュアルの作り方という点でも、大いに参考になるだろう。
大切なのは、得意分野、地域、問い合わせ動線
問い合わせを増やすには、得意分野、地域、問い合わせ動線の3つをわかりやすく示すことが大切である。ここまで述べたとおり、多くの士業ホームページにとって、得意分野のアピールが欠かせない。
だがこのとき、意外と見落としがちなのが、地域をきちんと伝えることである。士業に何らかの相談がある場合、住居や職場に近いところから選ぶ人がほとんどである。東京23区や政令指定都市であれば何区にあるのかまで、わかりやすく示しておきたい。士業の仕事内容によっては、商圏が近隣の地域にとどまるわけではないが、消費者としてはまず身近なところにある事務所に相談したいと考えるものである。
もうひとつ大切なのは、お問い合わせへの動線をわかりやすく示すことである。多くの士業ホームページで右上に電話番号やフォームへの動線を置いているのは、速やかに問い合わせにつなげるためである。
このようなニーズに対しては、たとえばBiNDupの「ウィジェット」機能を使えば、問い合わせ動線をいっそうスマートに示せる。バナーやフォームをページの上に浮かせて、スクロールしても常に目立つ位置に固定表示できる機能で、電話番号やフォームへのリンクを置くことはもちろん、フォームそのものを配置することも可能である。電話番号はヘッダーに固定しておけば、スマートフォンからすぐに発信してもらえる。問い合わせへの心理的なハードルを下げることで、機会損失を減らせるだろう。
BiNDupの「ウィジェット」によるポップアップ表示
BiNDupの「ウィジェット」機能では、フォームや電話番号、クーポンなどをページ上の目立つ位置に固定表示できる。設置場所は最大6か所
BiNDupのナビゲーション機能(ウィジェット・メニュー)について詳しく見る
なお、士業のホームページでは「人」を前面に出したところをよく見かけるが、実はあまり得策ではない。消費者は、テレビなどで見知った著名人などでない限り、人に魅かれて依頼するケースはほぼ皆無だからである。もちろん、スタッフの写真やプロフィールを掲載したり、デザインとして人の気配を感じさせたりすることは大切であるが、あくまで「顧客の問題解決」重視で考えたい。
秀逸な士業ホームページをピックアップ
HTMLなどの知識が要らず自社でのサイト運用を可能にする「BiNDup」は、多くのスモールビジネスに支持されている。実際にBiNDで作成された秀逸なホームページを紹介する。
広島・大阪を拠点に、注文住宅やリフォーム、建て替え・住み替えの相談を手がける一級建築士事務所。全体として顧客視点で文章が書かれており、コンテンツのクオリティーがとても高い。ゴシック系のフォントだけでなく、信頼感を高める明朝系、親近感を高める手書き系のフォントを随所に使っている点も秀逸。すみずみまで行き届いた、お手本にしたいホームページである。
士業向けのテンプレートが充実したホームページ作成ツール

ホームページ作成サービス「BiNDup」は、士業向けのテンプレートが充実しており、カスタマイズも得意なので納得のいくサイトが作れます。テンプレートのテキストを自社の得意分野や対応地域に入れ替えるだけで、課題解決力をアピールできるホームページに仕上がります。Webフォントも豊富でサイトのイメージに合わせて使えるのも魅力。すべての機能を30日間無料で試せるので、ぜひ使ってみてください。
※Ascii.jpより転載。一部の内容を変更しています。



