2017.09.26
BiND10パッケージができるまで。
こんにちはオカベです。
明日はいよいよ記念すべきBiND10の発売日。
リリース前日のきょう、BiND9に引き続き今回もありがたいことにBiND10のパッケージ制作を担当しましたので、どんな風にできたのかその秘話を少しお話ししたいと思います。
とりあえずデザイン案を出す
パッケージを作るにはまず手順があります。
- コンセプトを決める
- デザインを絞り出す
- 色々がんばる
- 試作を重ねて完成
2のデザインを絞り出すに関しては以前お話しましたように、複数デザイン案を出すのが通例です。
というわけで絞りだしました、7案。
コンセプト
ゼロから起こすデザインワークにおいて、コンセプトをどう立てるかはとても大事な作業です。
今回、キーワードはこんな感じを意識しました。
- 10周年・アニバーサリー
- 漂う上質感や存在感
- BiNDらしさ(ホームページ制作ソフト・ブロック編集・・・)
最終的に決まったデザインでいうと、こんな感じで提案。
10(Ⅹ)をキービジュアルにしつつ、単純になりすぎないよう、見せ方を試行錯誤。
その過程で、BiNDらしさを入れ込んでいく作業を加え・・Webのレイアウトパターンをイメージ(左右への広がりで拡張性も意識)しました。そして、そこにあるだけで吸い込まれるような求心力を表現する色味。
もうちょっと詳しく
色味について詳しく
実は、黒ではありません
今回のキーワードの一つに「上質感」があったかと思いますが、
それを出すには一番手っ取り早いのが「黒」っぽくすることです。
お持ちの方はお分りかと思いますが、BiND6もそんな感じですね。
ただ、かといって真っ黒にしても面白みがありません。
ここからがデザインする醍醐味です。
最初のコンセプトでは触れませんでしたが、実は下記のようなキーワードも意識していたりします。
ただこれらは、サブコンセプトに近いのであくまでエッセンス程度で。
- 原点回帰(10作目)
- 過去バージョンの要素
- 積み重ねてきた歴史(BiNDらしさ)
どういうことかというと、上質な感じ(黒)にはしたいけど、BiNDらしさ(緑)の印象も残したい、ということです。
BiND6の方は純粋な黒に近いですが、新たに挑戦したい。
地獄の色調整
色の方向性が決まると、次にインクの色を決めます。
パッケージのようにこだわりのある印刷の時には、色指定をすることが多いです。
色を指定する理由としては、印刷時の色を確約するためです。
いつもは、用意された色サンプルの範囲内で指定するのですが、
今回はどれもイメージに合う色が見つからず、色調整も不安でいっぱい。
一応ベースの色はこちら(番号:CF11011で検索)を指定。
また存在感を出すために、紙の質感を変えています(コーティング)。
加えて、パッケージを傷から守る役割でもあります。
が、またこれが曲者で・・・。
加工前と加工後で、色味が大きく変化。白っぽくなったことで重厚な上質感(黒)から遠ざかることに・・・。
そんなときは、黒を濃くすることで解決を目指すわけですが、やりすぎると緑(BiNDらしさ)が消えてしまう・・・。そこは実際に印刷にかけないと正直わかりません。工場の現場に出向き、こだわりの色が出るまでとことん付き合います。
紆余曲折の末
外箱のお話をメインにしましたが、中に入っているアイテムもひとつひとつ同じような試行を経て1つのパッケージへと辿りついています。(開けてからのお楽しみとして・・詳細は伏せておきます。)
皆さまに気に入って頂けると、苦労が報われます。
いよいよ、発売は明日!
10年目のこだわりがこの世にリリースされる日です。ぜひ本物を手に取ってご堪能ください!
POINT
- コンセプトを出す
- デザインを絞り出す
- 試作を重ねて、とことん向き合う