ウェブデザイン技能検定とは?試験内容や取得するメリット、勉強方法を解説
ウェブデザインのスキルを習得する方法はいくつかありますが、資格を取得する方法もあります。ウェブデザイン系の資格は複数あり、そのなかでも「ウェブデザイン技能検定」は人気資格のひとつです。この記事では、ウェブデザイン技能検定の概要や試験内容、勉強方法などを解説するため、ぜひ参考にしてください。
1. ウェブデザイン技能検定とは
ウェブデザイン技能検定とは、Web制作に必要な知識やスキルを問う試験です。国家検定でもあり、厚生労働省によって指定された「特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会」によって実施されています。
ウェブデザイン技能検定は、3級・2級・1級の等級に分けられており、1級がもっとも高い等級です。それぞれに求められるスキルや知識のレベルが異なるため、自分のレベルに合った等級を選びましょう。
2. ウェブデザイン技能検定を取得するメリット
法人のWeb担当の場合、ウェブデザイン技能検定を取得することで、Webサイトなどに関する知識やスキルが習得できるため、自社のWebサイト構築に役立ちます。
また、ウェブデザイン技能検定に合格することで、「ウェブデザイン技能士」という肩書きを得ること可能です。名刺に使えるロゴマークが配布されるため、ウェブデザインに関する技能を持っているとアピールしやすくなります。そのため、個人事業主の場合にも、案件獲得などに有利に働く可能性があります。
3. ウェブデザイン技能検定の取得がおすすめな人
ここでは、ウェブデザイン技能検定の取得がおすすめな人の特徴を紹介します。
3-1. Web業界未経験の人
まずは、Web業界未経験でWeb業界への就職や転職を検討している人です。ウェブデザイン技能検定では、WebサイトのデザインやWebサイト構築の知識・スキルなどが問われます。ウェブデザイン技能検定を取得することで、未経験でもウェブデザインのスキルを効率的に取得できるため、Web業界への就職・転職に有利に働く可能性が高いでしょう。
3-2. Web業界でスキルアップしたい人
すでにWeb業界で仕事をしている人にも、ウェブデザイン技能検定はおすすめです。ウェブデザイン技能検定を取得することで、自身のスキルアップやキャリアアップに繋がるため、今よりも広い範囲の業務や大きな仕事を任せてもらえる可能性が高まります。また、自身の市場価値の向上にも繋がるため、さらなるキャリアアップも期待できます。
3-3. サイト運営がしたい人
個人で副業としてサイト運営がしたい、独立してサイトを構築したいなど、サイト運営を考えている人にもおすすめです。たとえば、ネットショップなどを運営したいと思った場合、ユーザー目線で使いやすいWebサイトを構築することが求められます。ウェブデザイン技能検定では、ユーザー目線のデザインについても学べるため、ライバルに差をつけられます。
4. ウェブデザイン技能検定の試験内容
ウェブデザイン技能検定ではどのような試験が実施されるのでしょうか。ここでは、詳しい試験内容について解説します。
4-1. 学科試験
ウェブデザイン技能検定は1~3級まで共通の試験科目で行われますが、等級が上がるごとに出題範囲が広くなり、試験問題の難易度も上がります。学科試験の科目は以下のとおりです。
- インターネット概論
- ワールドワイドウェブ(www)法務
- ウェブデザイン技術
- ウェブ標準
- ウェブビジュアルデザイン
- ウェブインフォメーションデザイン
- アクセシビリティ・ユニバーサルデザイン
- ウェブサイト設計・構築技術
- ウェブサイト運用・管理技術
- 安全衛生・作業環境構築
4-2. 実技試験
実技試験の内容は以下の表のとおりです。
試験内容
3級 | ・ウェブサイト構築 |
---|---|
2級 | ・ウェブサイト構築 |
1級 | ・ペーパー実技試験(ウェブサイト設計や計画) ・作業実技試験(ウェブグラフィックデザイン、ウェブサイト構築など) |
このように、1~3級まで共通してウェブサイト構築のスキルが求められます。2級になると画像の作成や加工、1級になるとプログラミング要素が強くなります。
※参考:試験要項・実技試験概要|ウェブデザイン技能検定
5. ウェブデザイン技能検定の合格率・難易度
ウェブデザイン技能検定の合格率は、年度によって異なります。平均の合格率としては、3級 が60~70%、2級が30~40%、1級が10~20%となっており、等級が上がるにつれて合格率が下がっていることがわかります。
3級の場合は合格率60~70%と比較的高く、試験の難易度は低めです。そのため、ウェブデザイン未経験者や初心者などは、まず3級からはじめると良いでしょう。
※参考:よくある質問 | ウェブデザイン技能検定
6. ウェブデザイン技能検定の申込み方法
ウェブデザイン技能検定の申込み方法は、インターネットか郵送で行えます。インターネットの場合には、事前に基本情報を登録する必要があるため注意しましょう。登録後、受験申請を行って支払い方法を選択、決済に進みます。
郵送の場合には、初めに受験手数料の振り込みを行い、その後申請書に記入、銀行振り込みの控えのコピーを張りつけて、申請書を送付すれば完了です。郵送で申込む際には、簡易書留を利用するようにしましょう。
7. ウェブデザイン技能検定の受験資格と費用
等級 | 費用 | 受験資格 |
---|---|---|
3級 | 学科:6,000円 実技:8,000円(25歳未満の在職者:3,000円) |
特になし |
2級 | 学科:7,000円 実技:16,000円(25歳未満の在職者:7,000円) |
・2年以上の実務経験 ・職業高校、短大、高専などを卒業もしくは普通職業訓練修了 ・高度職業訓練修了 ・大学卒業 ・3級の技能検定に合格 |
1級 | 学科:8,000円 実技:25,000円 |
【実技】 1級の学科試験に合格 【学科】 ・7年以上の実務経験 ・職業高校、短大、高専などを卒業もしくは普通職業訓練修了後、5年以上の実務経験 ・大学卒業後3年以上の実務経験修了 ・高度職業訓練を修了し、1年以上の実務経験 ・2級に合格し、その後2年以上に実務経験 |
2級と1級については、受験資格のいずれかを満たしていることが求められます。
8. ウェブデザイン技能検定の勉強方法
ウェブデザイン技能検定を取得するには、どのような勉強をすれば良いのでしょうか。ここでは、ウェブデザイン技能検定の勉強方法を解説します。
8-1. 参考書・過去問で学習する
ウェブデザイン技能検定の公式サイトには、「試験対策」という項目があり、勉強に使える参考書や過去問題が公表されています。どのような参考書があるのかわからない、何を参考にすれば良いか悩んでいるという場合にも便利です。
独学で学習する場合には、過去問題や参考書などを使って勉強することになるため、積極的に活用すると良いでしょう。
8-2. 通信講座・スクールを活用する
独学の場合、わからない部分があっても質問できない、一人で勉強していると続かないなど、挫折してしまう可能性もあります。その場合、通信講座やスクールを活用すると良いでしょう。
通信講座やスクールであれば、疑問があった場合にすぐに講師に質問ができます。わからないままにせずに済み理解度が高まるだけでなく、カリキュラムに沿って計画的に勉強できるため、スムーズに資格取得に向けて勉強を進められます。
9. ウェブデザイン技能検定に合格するためのポイント
ウェブデザイン技能検定に合格するためには、過去問に積極的に取り組みましょう。何度も過去問を解くことで、出題傾向をつかみながら学習を進めることができます。また、自分が苦手な問題もわかるため、対策が取れるというメリットもあります。
実技対策として、パソコンやツールの操作に慣れておくことも大切です。試験会場でどのようなアプリケーションがインストールされているのかなどを確認し、同じような環境を構築して試験対策を行うと良いでしょう。
10. ウェブデザイン技能検定を受験する際の注意点
ウェブデザイン技能検定を受験する際には注意したいポイントもあります。ここでは、注意点をふたつ解説するため参考にしてください。
10-1. 3級だとアピール材料としては弱い
前述したとおり、3級は合格率が高く難易度はそれほど高くありません。3級取得でもウェブデザイン技能士を名乗ることはできますが、アピールポイントとしては弱いでしょう。そのため、フリーランスで活動したい、転職を考えているという場合には、2級以上の取得を目指したほうが有利に働きます。
10-2. 資格取得後もスキルアップを図る
ウェブデザイン技能検定を取得して満足するのではなく、資格取得後もスキルアップすることが重要です。質が高くユーザーにとって使いやすいWebサイトを制作するには、継続的なスキルアップが欠かせません。資格取得はスキルアップの手段であると考え、資格を取得するうえで習得したスキルや知識を実務に活かし、経験を積んでいきましょう。
11. ウェブデザイン初心者でも魅力的なサイトを制作する方法
自社や個人で本格的なサイトを制作したいがスキルや知識に自信がないという場合には、ホームページ作成ツールを活用するという方法もあります。初心者でも簡単にWebサイト制作ができるため、忙しくてウェブデザインについて学ぶ時間がないという場合にも良いでしょう。
BiNDupは、ノーコードでサイト運用ができるため、専門的な知識がなくても安心です。また、共同編集が可能となっているため、チームメンバー同士での連携もスムーズに行えます。
12. まとめ
ウェブデザイン技能検定を取得することで、Webサイトの制作に役立つ技能や知識を身につけられます。そのため、Web業界で働きたい、Web制作のスキルアップを目指したいという場合に役立ちます。自社や個人でWebサイトを本格的に制作したいが、スキルに不安があるという場合はツールを活用するとスムーズです。
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