集客の場として注目?!フリーランスや企業がnoteを使うワケ

リアルの出会いとオンラインとの出会いの比重、みなさんはどうですか? 多くの人がオンラインから仕事を受注発注するようになった現在、オンラインでのお客さん獲得方法にも目を配らなければなりません。
今回は、フリーランスのオンライン集客の場として注目される「note」について紹介してみます。

noteはブログとどこが違う?

突然ですがみなさん、noteをご存じですか?

noteは、「クリエイターを応援するコンテンツプラットフォーム」として登場し、文章や漫画、写真、音声などを投稿し、より多くのユーザーに閲覧してもらえる仕組みもつまったユーザージェネレーテッドなブログ的なサービスです。

note.muトップページ

ソーシャルメディアで記事がシェアされていると、高確率でnoteで書かれている、と実感している人もいらっしゃるかもしれません。2014年にサービスを開始し、月間アクティブユーザー1000万人に達しました(2019年1月)。日本経済新聞社からの出資を受けるなど、メディア企業からの注目をうけるだけでなく、企業広報活動のプラットフォームとしても使えると、「クリエーター」に限らず、何かを「広く知って欲しい」人や会社を支援するプラットフォームに成長しつつあります。

noteで読める記事は、一見、デザインきれいで広告が入らないブログといった感じで、ほかのブログと違いがわかりませんが、実は次のような特徴があります。

  • アクティブユーザーが多く「おすすめ」記事が読まれやすい
  • 有料ノートの仕組みで、コンテンツを簡単に課金できる
  • 月5万円~、自社ホームページのように独自ドメインでの運用もできる

順番に見ていきましょう。

アクティブユーザーが多く「おすすめ」記事が読まれやすい

ユーザーは、おすすめのコンテンツを受け取ったり、お気に入りの書き手をフォローできます。

noteに公開された記事は、無料公開されているものならユーザー登録せずとも読めるのですが、通知機能などがあるため、ユーザー登録をすることが推奨されています。ユーザー(読み手)は気に入った書き手をフォローしたり、おすすめの通知が来るので好みのコンテンツを入手しやすいのが特徴です。

一方、他方のユーザー(コンテンツの発信側)は、noteで書いていればおすすめされたりフォローされて読者を獲得するということができるので、一人、ぽつんとインターネット上に孤立した自前の個人サイトをはじめて発信するより人の目に触れやすくなります。もちろん、サイト構築の手間もありませんし、公開するだけならお金もかかりません。

ここが、noteで書くメリットの大きな点と言えるでしょう。

ブログサービスよりよいところとは?

でも、アメブロも人が多く、ランキングなどでPVを上げることができそう、という人もいるでしょう。そんなあなたは最近アメブロを愛読していますか?

以前はアメーバピグや「ペタ」やメンバー向けなど、さまざまな一般ユーザー同士のコミュニケーションがあったアメブロですが、いくつかの機能は廃止されたうえ、現在ではすっかり「芸能人ブログ」サイトの様相に。一般のユーザーが書いても埋もれがちになりました。また、有料サイトでない限り、他社競合の広告もたくさん多く表示されるのがデメリットです。アフィリエイトも禁止されているので本格的な収益にもなりません。このあたり、書き手が減ってきているポイントかもしれません。少なくとも広告の観点では、noteではその心配はありません。

読まれるコンテンツが多いのはなぜ?

最近は、日記ブログを書く人も減ってきて、代わりに写真投稿やビデオ投稿など、よりマルチメディアな方向や、友達同士だけのグループチャットなどのほうが一般ユーザーには利用されていると思います。これはYahoo!ブログが終了することになったり、InstagramやTiktokの利用者、ビジネス利用が増えているようなことにも象徴される現象ではないでしょうか。

noteは、クリエイターを多く書き手に集めていることからも、良質のコンテンツが多い=頻繁に読むユーザーも増えるという好循環が生まれていると思います。

有料ノートでコンテンツを販売できる

ではなぜ、良質なコンテンツを発信するユーザーが集まったのか。それはここがひとつの理由でしょう。

フリーランスライターやジャーナリストが集まった

noteは月額サービス使用料を支払うことで、noteに載せたコンテンツを課金販売することができます。コンテンツの配信といえば、大手のメディアやアプリ会社など、大規模なしくみが必要かと思う人も多いですが、noteでは個人で課金が可能です。

初期から利用者が多いのは、原稿を書くプロ、フリーランスのライターやジャーナリスト、有名ブロガーなど。彼らは、普段調査して書いた記事を出版社やメディア会社に納品することでお金を得ますが、媒体の都合で必ずしも自分で書きたいことがタイムリーに発信できるわけではありません。

そこで自分の持ちネタ的なテーマや、調査段階での専門情報を、自分で発信・販売できれば、収益を得られるだけでなく、自分のブランディングにも役立ちます。

本来、ブランディングのみであれば記事をブログで公開すればいいのですが、

  • 読み手が少ないブログに書いても効果が薄い
  • 公開ブログは話題になっても一円もお金にならないため、どうしても仕事として時間が割きづらくなる
  • スキルがないと、サイト管理自体にお金がかかってしまう

といった問題を抱える人にとってnoteは朗報といえるでしょう。メルマガタイプ(サブスクリプションで月間課金)と、記事ごとに課金する(都度課金)2つの方法があります。

同様にマンガもたくさん公開されています。連載の一部無料公開し、後半を有料販売して成功した例が「うつヌケ」だそうです。

課金販売で成功している人の場合は、note内の回遊ユーザーのみでなく、FacebookやTwitterでも定期的に自分の専門分野となる情報を発信し、SNSから多くの流入を得ている傾向があります。書いたものを公開すれば即、だれでも収益できるんだというのではなく、ソーシャルグラフ内で興味を持っているユーザーとのタッチポイントが多くなり、フォロワーを増やすことで課金でも読まれやすくなるということなので、課金コンテンツに限らず無料コンテンツも定期的に書く体力も必要でしょう。

月5万円~、独自ドメインで運用もできる

noteは、通常「http://note.mu/アカウント名」というURLが設定されますが、独自ドメインを使って企業ブログのように運用することもできます(note pro:月額5万円~)。

本格的にサイトをnoteに移行してしまう、ということも可能なのです。自サイトがnoteの配下に入ることで、noteコミュニティ内でコンテンツを読まれやすくなるということが期待できます。

ファンマーケティングで有名なアジャイルメディアのアンバサダー・徳力さんが書かれていますが、大きな企業やウェブサービスでも、noteで公式サイトを持ち始めています。

https://note.mu/tokuriki/n/nd04e2e1efea6

note.mu徳力さんページ

オサイフ管理アプリのZaimは、スタッフの情報発信ブログをnoteで行っています。
note.muZaimのページ

noteを企業が使うメリットは何か

やはり、一番は読者(ユーザー)との接点を増やせることではないかと思います。

私たち毎日インターネットを使い、スマホを見ています。そこでは、お気に入りのサイトやサービスを毎日起ち上げて、いくつかニュースを読んだり、SNSのハイライトを読んで、そこでちらっと広告を見たりすることが習慣化されています。

ところが、企業サイトやサービスサイトに毎日来訪するユーザーはどれだけいるでしょうか? ニュースリリースサイトで企業動向をチェックする一般の消費者…。まず居ませんよね。いまは大手メディアでさえも直接ページへ訪問するファンを増やす努力が必要と言われるほど。それほどネット記事は「どこかから流れてくるものを受信する」見方が主流になってきています。

企業ブログやPRの部門も、ユーザーとの接点をもっと作りたい、と考えるのは当然です。かといって、Twitterで人気を取れそうな「面白い中の人」をいまから養成するのは難しい。そこでハマったのがコミュニティが形成されてきたnoteではないでしょうか。

コンテンツを読みたい人が集まる中に、企業コミュニケーションとしても読まれやすいCSR案件や開発情報などをオープンに発信。まずは企業を知ってもらったり、なんとなく「この人たち好き」になってもらうには格好のプラットフォームです。とくに一般個人とも混じれるというのが、私はポイントではないかと思いました。

noteだけで運用するリスク

ここまで紹介してきましたが、いやあ、noteはいいサービスですね。
でも、ここでひとつだけ知っておいて欲しいのは、noteがいいからnoteだけでいい!というのは、あまりオススメできないということです。

プロモーション要素は嫌われる

クリエイターであれば、ポートフォリオサイトやブログを自分でも持つこと、ライターやデザイナー、などあれば自分の仕事や実績を紹介する営業サイトを別に持っていること、はそれなりに重要です。企業やショップは、本家のサイトを捨ててはなりません。

なぜなら、まず、noteで読まれるのはみんなが「読みたい」記事だけであって、何でもかんでも載せれば読まれる場所ではありません。たとえば新製品情報やユーザーサポート情報やセールの情報など、載せてもいいけれど、PR要素はnoteの特性として読まれないと思います。読んでもそんなに楽しくないし、同じブログ様式のデザインでは読みづらいでしょう。

一見コンテンツストック型に見えるが、言い切れない

次に、ネットの技術やサービスは移ろいやすいものです。アメブロでも、またmixiでもあったように、ユーザージェネレーテッドなサービスは、何らかの理由で流行廃りがあり、ユーザー減ると廃れてしまいます。別のサービスが有名になったり、もっと便利なプラットフォームが出来ても、サービス内のコンテンツを別のサービスにすべて持ち運びできるかどうかは(仕様上)確実とは言えません

また、よっぽど有名人でもない限り、「私はこのサービスに切り替えます」とネットでシャウトしてもみんな付いてきてくれません。

そう考えると、一見「ストック型」で「長期収益が可能なコンテンツ課金」モデルを採用しているnoteも、10年、20年単位で見れば、かなり「フロー」な要素があると言えます。

ですから、もっと新しい出会いを増やしたいというビジネスの試みとしてnoteを使うのであれば、ストックタイプのコンテンツでありながらも、ある程度フローを意識して書き、固定してランディングしてほしいページや記事は自社サイトに用意して、定期的に誘導していくというようなカタチがいいのではないかな、と思いました。

noteはサイトオーナーにとっては出店のような感覚。マーケティングキャラバンや展示会などに出る感覚で、コンテンツを出していくのがいいと思います!
noteの記事まとめ
ということで、BiNDupのような自社のホームページを作成、育てていくサービスは、noteとはカニバリません(笑)! 公式サイトやショップコンテンツはBiNDupで、旬の話題やCSRなどよりパブリックに訴求できるコンテンツはnoteに同時掲載、など使い分けしてみてはいかがでしょう?

BiNDupの連携機能でサイト内にnote記事を反映

BiNDupの外部サービス連携機能「Sync」では、ソーシャルボタンの設置のほか、noteの任意の記事を公式スニペットで表示させたり、アカウントと紐付けて自動的に記事一覧を表示させることができます。
noteとホームページで相互的に集客したり、有料記事をまとめてコンテンツ化したりなど、工夫次第で使い方の幅が広がります。

BiNDupでできるnoteの3つの連携方法

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  • POINT

  • noteは、クリエーターを応援するコンテンツプラットフォーム
  • 法人向けのnote proもあり、利用する企業やビジネスも増えてきている
  • noteをビジネスで利用するときは、ストック型ではないフロー型を意識すべき

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