読まれる導入事例の書き方 6箇条|タイプ別ヒントとマーケティングへの活用術

導入事例とは、自社の商品やサービスを利用している声を届けるためのコンテンツです。導入事例を紹介すると、自社の商品やサービスの魅力が伝わりやすくなります。
この記事では、初めて導入事例を作成する人に向けて、導入事例の書き方やマーケティングへの活用方法などを解説します。導入事例をスムーズに書くために、ぜひ参考にしてください。

導入事例とは?

導入事例とは、商品やサービスを導入している顧客の様子を伝えるコンテンツです。自社の商品やサービスに特に満足している顧客をピックアップし、感想や気に入っているポイントなどをヒアリングして紹介します。
BiNDupの導入事例
BiNDupの導入事例では、動画を活用したインタビュー形式で構成されています。

導入事例の役割

導入事例を掲載すると、自社の商品やサービスの購入を検討している人に対して貴重な情報を提供できます。特に無形商材は導入後の様子を想像しにくいですが、導入事例を掲載すれば具体的なイメージをもちやすくなります。
また、BtoB企業の商品やサービスを購入する場合、利用者の声を共有する機会はあまりありません。しかし、導入事例を紹介すれば、簡単に利用者の声を共有できます。

導入事例のメリット

導入事例を紹介すると、商品やサービスの導入後にどのようなメリットを得られるか具体的に示せます。顧客が成果をイメージしやすくなり、導入を前向きに検討しやすくなるでしょう。実際の成果を提示できるため、商品やサービスに対する信頼感もアップする可能性が高いです。

導入事例の一般的な構成

導入事例は、Q&A形式またはルポルタージュ形式で構成されているケースが多いです。それぞれについて解説します。

Q&A形式

Q&A形式は、インタビューによる会話で導入事例を伝える方法です。口語で文章がまとめられており、読者は気軽に読み進められます。導入のきっかけから成果までをストーリーでわかりやすく伝えることが可能です。

ルポルタージュ形式

ルポルタージュ形式は、取材で集めた情報をもとに導入事例を伝える方法です。インタビューの内容をそのまま記すのではなく、適宜補足やデータも交えながら説明します。より具体的で根拠のある内容を伝えられます。

プロ直伝!インタビュー記事の書き方と失敗しないための心得

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導入事例の構成要素

導入事例を書くときは、自社の商品やサービスを検討している顧客が知りたがっている情報を中心にまとめましょう。たとえば、顧客の基本情報、導入を決めた背景、使ってみた感想などを盛り込む必要があります。

導入事例に用いられるストーリーのタイプ

導入事例では、さまざまなストーリーを伝えられます。ここでは、ストーリーのタイプとそれぞれの書き方のポイントを解説します。

課題解決型

課題解決型は、商品やサービスの導入により課題を解決するまでの様子を紹介するストーリーです。導入事例のストーリーとして最も一般的です。課題解決型のストーリーは、コンサルティング、ITツール、SaaSなどの商材に適しています。競合が少ない場合は、より高い効果を期待できるでしょう。

ストーリーを作る際のポイント

課題解決型のストーリー構成は、起承転結に沿って書くとわかりやすいです。まず、導入先の企業や部署について紹介し、どのような課題があったか説明します。さらに、自社の商品やサービスが選ばれた理由について紹介しましょう。導入後の推移をまとめ、どのような変化が起きたか示すことが大切です。最後に具体的な成果についても言及してください。

導入事例の構成サンプル

BiNDupのテンプレート SOGA Electric Industries より | 事例ごとに導入によって解決できるポイントを紹介。写真付きで説得力が増します

BiNDupのコーポレートサイトを想定したテンプレートにはあらかじめ事例や実績を掲載。簡単に作成できます。

競合優位型

競合優位性は、競合よりも自社の商品やサービスが優れていることをアピールするためのストーリーです。競合が多いITツール、SaaS、広告代理店などに向いています。導入事例により具体的なメリットをアピールできるため、すでに競合他社の商品やサービスを利用している顧客に乗り換えを検討してもらいやすくなります。

ストーリーを作る際のポイント

競合優位性を示すためには、顧客がなぜ自社の商品やサービスを導入したのか明確に示す必要があります。自社の商品やサービスを導入している顧客の選定基準を示し、どのような点を評価されたのか紹介しましょう。また、コンペの流れや決裁者の意思決定についても言及すると、魅力をよりくわしく伝えられます。

模範活用型

模範活用型は、自社の商品やサービスの模範的な活用事例を紹介するストーリーです。商品やサービスを導入して有効活用できている様子を示せば、導入に対する不安を解消しやすくなります。模範活用型のストーリーが向いているのは、コンサルティングの要素が少ないITツールやSaaSなどです。

ストーリーを作る際のポイント

顧客がどのように自社の商品やサービスを活用しているのか示しましょう。活用シーンを紹介し、具体的な使い方を紹介するとわかりやすいです。商品やサービスをうまく使ったおかげで成果が出たというエピソードをまとめるのがポイントです。検討中の企業も、商品やサービスをどのように使いこなせばいいかイメージしやすくなります。

事例サンプル

BiNDupのテンプレート MADELYN Renovation より | 事例をトップページの目立つところに配置

取り組み紹介型

取り組み紹介型は、顧客が実施している取り組みをそのまま紹介するストーリーです。5W1Hを意識してインタビューを行い、対談形式でストーリーをまとめるとリアルな様子が伝わりやすくなります。特に、コンサルティングや広告代理店など、顧客の状況に応じて異なるサービスを提供する企業の商材に向いています。

ストーリーを作る際のポイント

顧客によってそれぞれ課題や対応が異なるため、顧客とのやり取りや提案内容も具体的に記載しましょう。時系列で内容をまとめ、全体像がわかるようにする必要があります。公にできない情報がある場合もまずはそのまま聞き取り、コンテンツとしてまとめる際に調整を加えてください。

業界変革型

業界変革型は、業界全体の課題を解決するための取り組みを紹介するストーリーです。業界や業種を問わず、新しい価値を生み出す商品やサービスの魅力をアピールするために役立ちます。それまでにない新しい商品やサービスは顧客にとってイメージしにくいですが、具体的な導入事例を示せば理解しやすくなります。

ストーリーを作る際のポイント

業界変革型のストーリーを作るときは、業界全体が抱えている課題をピックアップしましょう。それぞれ状況が大きく異なるため、個別の導入事例にあわせてコンテンツを作る必要があります。また、過去の取り組みを示すだけでなく、将来のビジョンをしっかり強調するとこれから導入する顧客にとってのメリットを示せます。

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読まれる導入事例を作成するための6つのコツ

導入事例を読んでもらうには、どうすればいいのでしょうか。ここでは、具体的なコツを解説します。

1.タイトルに成果を入れる

導入事例に興味をもってもらうには、タイトルを読むだけで成果が伝わるようにすることが大切です。よく読まれる導入事例には、自分たちとの共通点があること、求めている成果が出ていること、事例としてあげられている企業の知名度が高いことなどがあげられます。タイトルにも、なるべくこれらの要素を盛り込みましょう。

2.ストーリーは「起承転結」で作る

導入事例のストーリーは、基本的に「起承転結」に沿ってまとめましょう。起承転結を意識すれば、どのような流れで成果が出たのかわかりやすく伝えられます。読む人が導入事例の内容を具体的にイメージできるように意識してください。

3.見出しで要点を伝える

導入事例を見やすくまとめるには、見出しをつけると効果的です。つい読みたくなるような見出しがついていると、どんどん読み進めてもらえます。見出しだけ見れば全体の大まかな流れがわかるようにするのがポイントです。

4.具体的なエピソードを盛り込む

導入事例は具体的にまとめるほど魅力的になります。顧客が実際に商品やサービスを利用しているシーンを盛り込み、くわしいエピソードを記載しましょう。エピソードをしっかり伝えると、顧客の目線から商品やサービスのメリットを伝えられます。

5.具体的な数字を示す

導入事例を具体的に示すためには、数字を盛り込むのも効果的です。定量化できる内容については数値を示し、客観的な成果が伝わるようにしましょう。具体的な数字でまとめられていれば、信憑性や訴求力も高めやすくなります。

6.マイナス要素も紹介する

導入事例では、導入の際につまずいたポイントも示しましょう。あえてそのような内容を盛り込めば、情報の信憑性がアップします。なお、つまずいた点を聞き取るためには、顧客との良好な関係を構築しておく必要があります。

導入事例をマーケティングに活用する方法

導入事例の掲載はマーケティングにも活用できます。具体的な活用方法について解説します。

オウンドメディアへの掲載

導入事例を自社のオウンドメディアに掲載すれば、商品やサービスの導入を検討している見込み客の興味をさらに高められます。他の媒体も活用してオウンドメディアへのアクセスを増やすと、さらに効果的です。

オウンドメディアのサンプル

BiNDupのテンプレート FUTURE JOURNAL より | オウンドメディアに導入事例を掲載すると見込み客に自社商品をリーチできます

BiNDupでは、オウンドメディア運用もできるブログ機能「BiND Press」が備わっています。

メルマガ配信

メルマガで導入事例を紹介すると、既存の見込み客が成約に至る確率を高められます。すぐにコンバージョンに繋がる可能性はそれほど高くありません。しかし、着実に顧客を増やすために役立つでしょう。

SNSでの広告配信

たくさんの人に導入事例を見てもらうためには、SNSの広告で配信する方法もあります。対象となるのは、すでに検討を重ねている見込み顧客です。導入事例がホワイトペーパーの役割を果たし、課題解決のヒントを顧客へ与えられます。

プレスリリースでの配信

大手企業の導入事例であれば、プレスリリースで配信すると特に高い効果を期待できます。導入事例で紹介した企業と同じ規模の大手企業から興味をもってもらえる可能性があります。

営業資料への掲載

すでに検討を進めている見込み客にアピールするには、営業資料に導入事例を掲載する方法もあります。営業担当者から導入事例を紹介すれば、契約の決め手になる可能性もあるでしょう。

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導入事例の活用における注意点

導入事例を活用するうえでは、注意点もあります。特にBtoB企業はターゲットの絶対数が少ないため、闇雲に導入事例を紹介しても高い効果は期待できません。必ず費用対効果を意識して導入事例を活用しましょう。
また、紹介する企業に対する申請許可の更新やロゴの扱いにも気をつけなければなりません。

サイトを内製化して、効率的に導入事例ページを作成

導入事例を紹介すれば、見込み客が商品やサービスについて具体的にイメージしやすくなります。さまざまなストーリーのタイプがあるため、商材にあわせて最適なものを選んでください。

導入事例を紹介する際は複数のコンテンツを作り、スムーズに公開しましょう。BiNDupのブログ機能「BiND Press」を使用すれば、導入事例をもとにしてオウンドメディアを作成できます。国産CMSでカスタマイズ性にも優れており、内製化しやすいです。導入事例をサイト上に効率よく公開したい方は、ぜひ活用してください。

ブログ機能で導入事例を運用できるテンプレート

BiNDupのテンプレート HAJIMARI inc. より | ブログ機能「BiND Press」で導入事例ページも簡単に作成・管理できます

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【業種別】オウンドメディアの作るべきコンテンツとKPIの設け方

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  • POINT

  • 導入事例は商品やサービス導入を前向きに検討する材料になり、信頼感も上がりやすい
  • 業種やサービスの特徴によって、ストーリーの作り方や訴求するポイントが異なる
  • オウンドメディアやSNS、メルマガなどを通じて、マーケティングにも活用できる

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